さよならローカルストレージ

こういうニュース:ネット経由で端末データをOSごとバックアップ NTT西が実証実験がありました。

ようするに,ローカルストレージの内容を高速回線を利用してサーバにバックアップするわけです。復旧は,専用CD-ROMでかんちんぷぅ〜,というわけです。
LAN環境ではネットブートとして古くから存在します。

私はもう一歩進めて,「ブートイメージもサーバから」がより望ましいと考え,過去にこういう実験:IDE over IP特設実験室をしていました。
組み込み向けでWindowsを利用するのに,シリコンディスクしか選択肢はないんか〜!という怒りに任せて考えたのです。

メタフレームTerminalServerならなお良いのかもしれませんが,そこはそれ,多様なユーザの利用方法を考えると,「一貫した管理が必要」では困るのです。
ユーザとしては「壊れないHDD」があれば良いだけなので,変な制限のあるメタフレームではちと困ると思うのです。あくまでも,PCに繋がったHDDが「実は遠くのサーバにあって,故障してもどっかの見知らぬおじさんが勝手に交換してくれて,バックアップやリストアも知らない間にやってくれる」感じでないと。

私が望むものは,ISPのサービスのひとつとして提供されるべきなんだと思ってます。
なんでかというと,こんなものが遠くのサーバにあったら多分まともに使える品質を出せそうに無いからです。
このサービスでは,付加的なサービスをいくらでも思いつくことができます。
・特定間隔ごとのイメージスナップショットサービス
 ようするにバックアップです。
 HDDのハード故障の対策は取ることができても,論理的な故障は発生します。
 OSの機能でカバーされてきてはいますが,あった方が良いです。
・複数イメージの切り替え
 仕事用,家庭用などでブーとイメージを切換えます。
 データドライブは共通,とか。
・ネットブート専用マシンのレンタル
 最大の消耗品であるHDDを排除したマシンなので,
 レンタル回収品の再利用率を上げられるかもしれません。
・教育機関相手に甘い汁を吸う
 公立の小中学校でWindowsPCの導入が進んできていますが,実態を聞くと,
 「不安定」「全部のPCで設定を揃えるのが面倒」「学年ごとに使うソフトが違う」など
 ネットブートで解決できそうな課題がいろいろあるようです。
 (どっかの女子大でそんな実験をやっているようです。)

WAN経由でネットブートできれば,あとはマシンごとの差異が問題になってきます。
ようするに,ハードウェアの構成の違いがHDDイメージの複数マシンでの利用の妨げとなるのです。
そこら辺が解決されないとこのシステムもいまいちだと思います。
インストールレスのLindowsなどは,その点割り切ってしまっていますが,実は非常に重要なポイントなんです。何がどう重要なのかはここでは言えません(もったいぶるだけ)。

とまぁ2003年の初頭にはいろいろ妄想してましたが,そろそろ世の中に出てくる頃なんだと思います。こういうのを「機は熟した」って言うんでしょう。
はやく誰か始めて欲しいです。