居酒屋ミーティング

旧態依然の会社組織に反旗を翻し,次々と組織改革をおこなう管理者がいます。米国のなんたらPM資格も取得し,経営者とのミーティングでは横文字バリバリです。製品開発〜給与体系まで辛口に現状の問題点を指摘し,解決策を提示していきます。指摘のいくつかは効果を上げつつあり,外部組織内での評価も徐々に上がってくる。

すばらしい。

んが,足元を見ると重要なミーティングの後の打ち上げはいつも居酒屋。そして女性の皆様の参加率が低くゼロに近いことを嘆きます。あるいはキックオフミーティング後の懇親会でも同じです。若い連中の参加率は低く,2次会まで来たことがありません。

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これはバブル後よく言われることですが,まず女性や若い方々は,旧世代や男性よりも,かなり洒落た店で遊びます。もちろん若い女性にも居酒屋好きがいますが,これは統計の話です。洒落た店ではグチを言い合って傷をなめあうようなダサイことはいただけませんな。珍しいお酒や,休暇で行く旅行の話題,恋愛論,エトセトラえとせとら・・・

さて,外で仕事の話をするのはやめませんか。私はかなりの年寄りですが,長年ガマンしてきました。接待で商談が決まったりするのは商慣行として別に非難しません(日本だけのものでもなし)が,ウチウチ居酒屋に飲みに行くのは話が別です。そこらへんを勘違いしている人がたくさん居ます。

はっきり言うと,居酒屋で仕事のグチをダラダラ言っているのはカッコ悪いです。それならまだ店員のお姉さまを口説いてる酔っ払いの方が愛嬌があります。

「デキル男」がよく引き合いに出す米国でなら,打ち上げはパーティ形式。そこで仕事の話をしたらブーイングですよ。カネは会社持ち。それくらいの決済権がない人が打ち上げパーティを提案すること自体が本来,滑稽な話です。そういうことを指摘すると真顔で「日本の会社ではそんなことは許されないからネ」とおっしゃられる。

ようするに,自分の内なる旧態依然の価値観は絶対で,攻撃する対象は会社組織に対するものだけ。これなら簡単です。会社組織がやっていることの正反対のことをただ叫んでおればよろしい。なるほど偉いさん方から見れば,革新ぽく見えることでしょう。会社組織でなくても社会のこと,政治のことでもなんでも同じ。

新しいぽいのと,新しいのと,正しいのはどれも違います。

個人的には,予算が1人1万円もかからない打ち上げなんて,せこくてせこくてむなしくなってきます。割り勘で,ほんの1万か2万円ちょっと余分に出すだけのオジサンになんで礼を言わねばならんのでしょうか。理解に苦しみます。

全員分をおごれない=ステータスが無い(足りない)

ということが自分で理解できないもんでしょうかね。ステータスが無い人がリスペクトされるわけないじゃないですかね?もちろんカネがなくても会社から正式に打ち上げ予算を引っ張り出してくりゃそれはそれでリスペクトの対象にはなるでしょうが。

ちゃんと洒落た会場で,洒落た雰囲気で打ち上げやれば,打ち上げに関係ない可愛い女の子から,イケメンにいちゃんまでこぞって参加してくれますよ。ただしあなたも私も浮いてしまうでしょうがね。