メモを取れ、メモを取るな

ミーティングなどにおいては、
・議事録を取る係り
を設けるのが当然です。ようするに書記係りですな。

その場合、各自が取るメモは最小限にすべきで、基本的には話手の目を見て、話をしっかり聞くべきでしょう。あなたがバカなジャーナリストかアナリスト風情を気取っているのでなければ。

話手からすれば、人の話を聞きながらメモ採りに集中しているような輩はウザイだけです。『コイツ人の話きいてるんか?』

立ったままミーティング、現場作業における指示伝達、ブリーフィングと言うべきでしょうか。そこにおいてはさらにメモはおすすめできません。その場で聞いて頭に入らんような輩は、その現場で仕事をできる立場に無いでしょう。

根本的にメモのTPOについて理解できてない人が採ったメモはどうせ役に立ちません。俺は記憶力が悪いから、と必死になってメモを取ってもそれはメモ。聞いた内容とは乖離します。

話を聞きながらメモを取らなければならないのは、「聞いて覚えられないならメモを取れ」と怒鳴られたおバカさんだけです。そういう人は、話や指示内容の大事なところを抑える能力が不足しています。あるいは人の話を集中して聞く訓練が不足しているのかもしれません。後者を改善するにはメモを取らせて集中させる訓練はある程度効果をあげるかもしれません。「ちょっと待ってください。もっとゆっくり話してください。メモを取るのに間に合いません。」そんなバカげたことを言う人には退場してもらうしかないでしょうね。

しかし、メモを取るのがうまくなっても話の大事な部分を聞き逃さない能力は身につきません。これは重要なポイントです。勘所がわかるということは、その場で的確な質問を投げることや、指示の矛盾を指摘することができます。その場でできることが重要です。できない人は、席に戻って、指示を実行しはじめてからそういうことに気づきます。

あえて言えば、メモはわざと取るべきなのです。コミュニケーションの道具です。話し手が強調したい内容や、込み入った内容で、相手に伝わっているかどうか不安な時に、ささっとメモを取るのを見せると安心させることができます。当然、話の内容が理解できないならそれはできません。

メモを取るべきかどうかなんてどうでも良いことです。一人で仕事をしているときの覚書なら、どんどん取ればよろしい。他の人と仕事をしている最中なら、邪魔なだけです。ミーティング中に気づいたことがあるなら、ホワイトボードに書いて皆に知らせないと。