メモ・メモ・メモ

頭が良くないので,込み入ったことを考えたり,アルゴリズムを考えたりするのは苦手です。

最近は,「実装屋」とか「障害追跡屋」と自称しています。

愚者は経験に学ぶ,と大昔のどこかのおじさんが言ったそうですが,まさにそういう人間なんだと思います。

面白そうなことはとにかく試してみて経験値を積みます。効率はすこぶる悪いのですが,
・メモをひたすら残すこと
・メモを捨てないこと
を心がけるようになってからは,頭の容量不足を幾分補えるようになった気がします。

ふと気づくと,いろんなところでチョビっとずつお手伝いができるようになってきました。

障害追跡のお手伝いは楽しいです。大して難しいことでは無いのですが,メモがたくさんあると,障害に含まれる要因のうち簡単で面倒くさいものをすばやく片付けられます。そうすると,問題が絞り込まれるので,頭のキャッシュに入る大きさになります。

不揮発な頭を作業メモが助けてくれます。3日坊主しちゃっても,半年後に作業を再開できます。

長いこといろいろやっていると,経験値もけっこう溜まります。明示的なレベルアップはありませんが,いくつかレベルが上がっているようです。けれど頭がグレードアップしたようには感じません。メモをきちんと取ることで,作業のムダが減っただけなのかもしれません。

私にとっての経験はメモです。頭に入っているのはメモの目次だけです。入りきらない目次は検索すれば済みます。

結局やらなきゃいけない作業の項目数は変化しません。ただし1回やったことに似たことをやる場合,1回目の経験=メモがあれば時間を短縮できます。

はじめてよりも2回目の方が速い。メモがあればもっと速い,そういう状況を作っただけのことのようです。頭の性能が良い人は,根本的に速い方法を見つけたりできるのだと思いますが,私の頭ではその発見に却って時間がかかってしまうようです。

プログラミングについてのメモとしては,CVS導入ではっきりと効率が上がりました。
テキストなメモは,知子の情報を導入して1年ほどですが,そこそこ効果が出てきました。買い足さなくても良い大学ノート的でありがたいことです。

本当なら,実身/仮身な基本文書編集でテキストもプログラムも一括してメモできればうれしいのですが,生きている間にそんな涅槃は現れないようですね。