納期の納期

世の中みんな忙しいんです。だから納期が遅れるのも仕方無いです。質問しても回答が出せないのも分かります。わたしだってこうやって仕事をサボって,

日々順調に納期を遅らせている。

わけですが。

なんにせよ,「いつになるか分かりません」という回答はだめですよ。さらに言えば,「遅れた納期が確定するのはいつになるかわかりません。」は最悪です。

「いつ納期が確定するかは,明日になれば分かります。」

コレが正解。こう指南すると,ロボット人間役所人間はこう言います。

明日になっても分かるかどうか本当に分からないときはどうするの?

そんな基本的なことも分からない人間が,毎月オゼゼをもらって働いているのを見るとオドロキを禁じ得ません。

明日になってもはっきりしなかったら「申し訳ありません。明日には分かるはずですので。」ともう1回言って煙に巻くしかないでしょう?
#「じゃぁ遅れる前の最初の納期はどうやって決めたの?」とツッコムべきでもあります。

遅れているのが手前側の問題で,自分が窓口ならば,何度でも頭下げるのアタリマエです。そのためにわざわざ人間様が体動かしているわけで,その結果オゼゼがもらえるんです。機械的に処理するだけなら,人間なんかいらないです。違いますか?

もちろん3日くらいそれを続ければ相手が怒り出すかもしれません。それをなんとかなだめすかすのも人間にしかできない高度な技です。

そうやってアタマを下げて,苦労するからこそ

どうやれば納期遅れを回避できるのか(再発防止の取り組み)

を真剣に考えるわけです。開き直って

こうやってお詫びをしている間に他の物件が納期遅れになってしまうんです。

などと言ってしまったら何もかもおしまいですな。

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反対側に立ってみてみると,毎日虚しい電話を繰り返すのは非常に腹立たしいですね。だから,2日目くらいにピンと来たら,

じゃぁ,いつになったら納期が確定するか今決めてください。

談合を持ちかけます。こっちにだって報告すべき上役が居ます。毎日毎日「明日分かるらしいです。」「やっぱりだめでしたもう1日待ちます。」を繰り返してたらすぐにカミナリが落ちるのは当然です。オマエはガキの遣いかと。

そこで納期を談合するのです。例えば1週間だと回答を得たら,1週間はこの問題を忘れることができます。他の仕事に専念できます。あるいは,上役が1週間も待てるかどうかの判断を下し,次のアクションを検討開始します。キャンセルする,遅れ側の上役をひっぱりだして交渉するなどです。1週間についての根拠は不要です。必要になった時点で後付すればよろしい。

良さそうなのは,アクションを起こすほどでもなくて,わりと確実に決まりそうな日にちを決めることです。もちろん根拠なんかいらないです。

こういうビミョウな事情を理解しないで商売している連中とやりあうととても疲れます。

こっちだって部品商社に言われた納期を信じてスケジュールを組んだんです。だけど手元に部品が来ないんだから,どうしようもないでしょ!

まぁまぁ。困ったものですな。部品が無いなら超特急手配ルートを使って,こっちで用意してあげられますよ。だけど商社だってアンタに怒鳴られて慌てて部品を探し回ってるんです。どっちの部品を捨てるんです?

つまり決断が必要なんです。権限が無いのに決断するにはこっそり談合するしかないでしょう?

わかるかなぁ,わかんねぇだろうなぁ♪

念のため書いておきます。それは「納期遅れを絶対に許容できない場合」です。例えばイベント関係などだと死人を出してでも納期を守らなければなりませんね。もちろんそういう場合はバッドニュースファーストの原則ですぐに上役に報告です。可能な限りトップまで話を持ち上げて総力を挙げて解決に当たれば良いのです。カネも人手もかけて何とかします。話が大きくなればなるほど,自分と関係ないところで話が進み始めます。責任追及されたらツライですが,追及の苦しさよりも死守すべき納期に専念すべきでしょうね。