シャシャカンツーシン

ITS構想を飛び越えて,車車間直接通信の実用化が進むかもしれないようです。

お役所が業界内の規格の「調整」を狙っているようです。

なんでかというと,無線通信方式が乱立すれば,異なる自動車メーカ製の車両間通信がおこなえなくなって普及を阻害する原因になりうるからのようです。

しかるにいっぽう,無線通信技術は時進日歩です。まとめられるわけがありません。

万が一まとまったとしても,将来に渡って下位互換性を維持し続けなければいずれは破綻します。ようするに新しい車と古い車が通信し続けることができなければならないからです。

私は以前から,可聴帯音声通信について時々思い出したようにツラツラと書いてきました。そして今日も思い出して書き留めているわけですが。

なぜそれを真剣に受け取っていただけないのでしょうか

排ガス規制やCO2規制がある程度進んだら,次は騒音規制に決まっています。タイヤ,エンジン,ボディ,シャーシ,いくらでもネタがあります。

そうして,やがて道路は静かになるんです。おそらくいくつかのスーパーメタルの登場によって,今世紀中ごろには乗用車の重量が10分の1くらいになるかもしれません。そうなれば振動すら抑制されるのです。

静かな道路でなら,音声通信で構わないのです。

信号待ちで隣に止まったファミリーカーに対して,「カインズへいくんですよね?だったら次の信号までに右車線に入っておかれたほうが良いですよ〜!」と窓を開けて声を掛ければよいのです。

ITSが進めば,信号待ちという概念自体がなくなるかもしれません。そうなると,制限速度を現行の半分程度に抑えたとしても輸送量は維持できるでしょう。

つまりゆっくりのんびり走るのです。そして音は自転車程度。ならば,対向車に向かって,「500mくらい先で事故があったよ。お気をつけて〜」と声を掛けることすら可能なはずです。

緊急車両だって,バカみたいにでかい音を鳴らしながら走る必要も減ります。

消防署付近の住民は,救急車出動によって救われる命の代わりに,不眠で寿命を縮めているのです。

ITSが進めば,速度は半分で良い

これを信じてくれない人がいて困ります。街中で20kmの旅程を走るのに,1時間かかるとします。これに人前でイライラするのはやめたほうがよいです。田舎モン丸出しですから。

ITSになって信号待ちがなくなっても,1時間で20km進めば充分です。つまり時速20kmです。

ということは,街中では20km/h程度の走行体に関する,

  • 安全仕様
  • 騒音
  • 排ガス

などについて議論すればよいのです。それはつまり自転車のそれらと同じ程度のことになります。20km/hの走行体同士の事故ならば,死者数や重傷者数は激減どころかゼロすら目指せます。

衝突安全ボディとかわけのわからん概念は,地方の都市間交通でだけ有効でしょ。それこそフリーウェイを整備して,人車間を分断すれば事故なんて起こりません。農道に通勤車両やトラックが入り込むから事故になるんです。

ITSに使われる装備(通信手段など)に時速60kmでの完全動作などを求めて技術開発している時点でちゃんちゃらおかしいと,誰も言わないのがフシギでフシギでしようがありません。