「お待たせして申し訳ありません」が無駄

幼少の頃から親の薬を大きな病院へ代理で貰いに行っていた経験があるので,14:00の診察予約が16:15分まで待たされてもそりゃ平気です。

平気でない人もいるようですがね。

平気つまりガマンして待てることと,それが正しいことだと考えるのは別の話です。

医者が自分で吐露していました。

マンパワーの問題でして・・・

ここにもアホウがひとりいますな。負け組み製造業は,みんなそう言って人減らしに失敗したのです。あるいは事業拡大をあきらめてしまった。

同じ人数で,利益を出しつつコストを下げるには生産性を向上させれば良いだけのことです。コスト減らしと品質維持を両立できないと考えるバカばっかりで困ります。手抜きすることしかコストを下げる方法を思いつかない連中はほうっておくしかないです。

記憶を辿れば,「親の代理で薬を受け取る」制度というのは脱法行為ですな。しかし今でも町の病院では普通に見かける光景ではないでしょうか。いちいち処方箋なんか出すから2回待たされることになっていることに気づいているのでしょうか。これはムリなルールの押し付け。

よくわからないのですが,慢性の病気において,病院へ通う目的の80%は薬をゲットしに行くことです。20%が体調の変化ですかね。しかしちょっと考えてみてください。体調変化してやばかったら,「月に1回」なんて悠長なこと待ってませんよ。すぐに予約を入れて病院へ行きます。

この80:20説が正しいとすると悲しむべき状況が見えてきます。

20%の急ぎの患者が,80%の「薬を貰いに来ただけ」の患者の所為で2時間以上待たされる。

ということはですね,慢性の病気の場合

  • 薬を定期的に貰うだけの窓口
  • 電話で予約の仕組み

これだけで相当のマンパワーが節約できるんですよ。しかし診察しないで処方箋は出せないっていうんでしょ?

だけど病気で弱っている人間を2時間も3時間も待たせる方が余程非人道的だと思いますがね。これがムラ。そのうちWHOに指摘されますよ。

まずは,「ほんとにお待たせしちゃって(以下略)」を3回言うのを1回に減らせば,一人当たり30秒〜1分節約できるでしょ。1日30人診るなら最大30分節約ですわな。余分に3,4人診れるんとちゃいますか。こういうことを全員がまじめに考えない限り,「マンパワーが足りません」などという言い訳は無くなりません。言い訳が通る間は改善も見込まれません。つまりムダ。

「トヨタ方式」とか「オギノ式!」とか唱えるだけで改善が手に入ると考えることそれ自体が失敗の始まりなのです。