オンラインイヒは難しい

まずはじめに言っておくべきことがあります。

紙で業務が潤滑に回っているのなら,ムリにオンライン化する必要はありません。

また,うまく回っていない業務をオンライン化したら,大抵はもっと回らなくなります。オンライン化しさえすればうまく回ると言うのは,オンライン化業者の営業マンの単なる営業トークです。

さらに言えば,オンライン化によって省力化できるなどというのは幻想以外の何者でもありません。

さて,チョ〜テレビっ子のごみためまんは,ユキエwithダウンローヅですっかりお馴染みの仲間ユキエ嬢がTVCMで叫んでいたので,言われるがまま国税庁のホームページを検索し,「確定申告書作成コーナー」でテケトーに入力して,プリンタで印刷したものプラス必要書類を持って,近所の税務署で提出しました。

しかしながら,100人近く並んでいた申告者の皆様の中で,プリンタで打ち出したものを持っていた人は皆無に近いです。

ひとつ確認しておきましょう。「確定申告書作成コーナー」は,けしてオンライン申告ではありません。オンライン申告は「e-tax」です。もちろんさっぱり使われていません。オーストラリアを見習いたいところなんですがね。

しかしまぁ実際に,全申請の30%くらいがオンラインを利用するとパンクすること間違いなしでもありますがね。

さて,なんで急にこんなことを書いているかというと,それは,河野太郎議員へのエールを送りたいからです。現法務副大臣である氏は,法務省の申請のオンライン化心を悩ましているようなのです。

仲間由紀恵をイメージキャラに使ってまでしてもサッパリなのに,あんなわかりづらいページでオンライン申請しようと思う人はいませんて。いちおう大河女優でっせ。

動機付けは簡単ですよ。税金なら,オンライン申請に特典を付ければよいだけです。「所得控除を20万円上積み」。登記関連なら手数料減免,優先処理。←絶対ムリでしょうけど。

そもそもですね,初期投資が問題です。電子証明書に,カードリーダー。年額ベースで一体いくらかかるんです?

しかしそれでもほんの数年で簡単に普及するわけもありません。ETC然りです。いまはほんの少しの工夫と我慢が必要なのでしょう。