最高速度と,加速減速と,遅延と

最高速度100[km/時]出せる乗り物が,東京から高崎まで1時間で到着しないことは当たり前のことです。新幹線で高崎までは丁度1時間くらいです。新幹線の最高速度は時速100kmでしたか?

ガチャガチャ動く機械に触れたことのあるひとなら分かると思いますが,最高速度を生かすためには相当の加速度も必要です。加速度が毎分1km/hなら,100km/hに達するまでに,100分経過してしまいます。減速まで考えると,もっとなさけないことになります。

加速度はF=maを持ち出すまでも無く,そんなに簡単には上げられません。羽根のように軽いものなら,簡単でしょうがね。

羽根よりも軽いはずの,情報通信においては,中継などの遅延が放置されています。ここでも最大速度ばかりが強調されています。光なら100Mビット/秒,とか。

たしかに,マルチメディアチックな企業のサイトなどを閲覧すると,通信速度の速さを確り実感することが出来ます。ブラウザで,カチっとクリックしてから画が出るまでが速いような。

しかしですね,1Mbps→100Mbpsに最高速度が上がったことと相対的に見ると,通信時間において遅延が占める割合は向上しているのではないでしょうかね。

でっかいブロックのデータをドッカンドッカン送るだけなら構わないんですけどね。ちょこちょこ小さいデータをチマチマ送受信しあう場合,もんのすごいムダなことやることになります。しかもそのチョコチョコが一番需要が多かったりしてね。

まるで,山手線よりもゆっくり走る東京~品川間の新幹線のようです。

だけどそれをうまく解決する簡単な方法はなさそうです。戸口に来る宅配便がトレーラじゃなくて,軽トラックであることと本質的には似ているような気もするのですがね。

(2008.4.19追記)

通勤電車の混雑には、加速減速性能が効果ありと指摘する先生