技術者のエレジー

使って便利なITの道具を開発している技術者の現場では、ケータイ電話は使用禁止。

もちろんデジカメもNG。PDAなんてもってのほか。

有機ELパネルのおかしな表示を記録するための、鉛筆と画用紙が手放せません。

え~!?なんで?

LSIのアプリケーションノートを見ようと思っても、開発マシンはインターネットはおろか、LANにすら接続できません。

開発ツールがインストールされたマシン、つまり設計図や図面やソースコードにアクセスできるマシンは、一切のネットワークから遮断されます。

一方設計資料やメールやレビューをおこなうためのマシンはネットワークに接続されます。

図面の一部を切り取って、メールに添付したり、ソースコードの修正箇所をメールにはりつけたくても、できません。

手で書き写すしかありません。あるいは、資料名、ファイル名、ページ番号、図表番号で参照箇所を伝えるしかありません。

ITとはなんたるか。を真剣に考えさせられる事態です。

しかも年々ひどくなっていきます。

カビと手垢と埃にまみれた仕様書やマニュアルを飲み込んだ書庫の復権が目前です。

パソコン使用禁止になる日も近そうです。

ほんとうにそれでいいんですか?