冷凍食品の問題

いろいろありますよ。

大型スーパーなどで開店直後に冷食売り場へ行ってみるとよいです。

ダンボールが山と積まれ、店員または配送ドライバーがショーケースに並べているはずです。

まぁ、最後にケースに並ぶ商品は、半解凍状態ですよね。これは品質に致命的な悪影響を及ぼします。

阿呆な店舗責任者はこんな言い訳を並べるかもしれません。

ダンボールを積みっぱなしにする時間は10分以内になるように守っている。これ以上の短縮は物理的にムリ。人手も足りない。

本当に10分厳守であっても、ぜんぜんだめです。実際にはトラックから荷下ろししてから売り場に届くまでにゆうに10分かかっています。

バックヤードの冷凍庫から商品出しをする場合でも、阿呆な店員は、すべてのハコを積み上げてから品出し作業を開始します。その方が作業効率が良いからです。品出しよう台車でバックヤードと売り場を往復するのは、確かにそのほうが阿呆かもしれません。

しかしまぁ積み上げるのに10分品出しに10分の場合、どう考えても20分間室温に曝されますからねぇ。

いっぺんに積み上げる別の理由もあります。それは検品です。何箱出庫したか、トラックから下ろしたかを正確に数える必要があります。

 

まぁ大手スーパーでも、ルールの徹底(断熱シートでくるんで積み上げる、まとめて品出しをしない)など皆無でしょうからね。マニュアルでは2,3分しか常温放置を許していないんじゃないでしょうか。ありえないことですがね。

 

さて、ショーケース問題のほうがもっと深刻です。冷凍のケースは、冷気を溜め込むために水平に口が開いていますが、あれにすり切り一杯商品を並べたらだめだと子供でも分かります。

にもかかわらず、すり切り以上に積んでいるのが常態化している売り場がフツウにあります。一番上の商品は30分ほどで解けてしまいます。なので店員は解けていそうな商品を下の商品と入れ替えたりします。この作業の何が阿呆かというと、小出しに商品出しをする手間を避けるために満杯に積んでいるはずなのに無駄に手間をかけているところです。そう指摘するとこんな答えが返ってくるかもしれません。

満杯に並べるのは、消費者心理を突いた作戦。山積み商品には消費者の手が伸びやすいのサ。

品出しの手間を惜しんでいるわけではない。

品質についてのコメントは一切出てこないわけですが。

 

冷凍食品は長持ちすると一般には信じられていますが、いったん解けたものを再冷凍した場合には品質が維持されません。風味が損なわれるだけで日持ちすることに変わりは無いなどという頭のおかしことを平気で吹聴する人がいます。困ったことです。そんなことはナカミ次第なのです。

 

で、どうすればよいかですが、トラックなど物流系は温度管理の対象になりつつあります。例のRFIDとユビキタスセンサネットワークとかで無駄に金を垂れ流しています。そんなとこの温度を保証したってだめなことはビールメーカが証言しているじゃないですか。というのは、ビールもケース単位で温度測定しているからです。

 

冷凍食品の場合もケース単位でいいじゃないかという人もいますがもっといいものがあります。それは温度履歴表示タグです。これができれば、店頭でシールの色が変わっているものは返品対象になります。もちろん買い物用カートは保温シート対応に切り替えが必要です。レジ待ち5分で返品ですから。