ゲノムパッチャー

大きいトレンドはイナーシャも大きいです。

 

個人的に、

ゲノム編集って

遺伝子組み換えと

何が違うの?

どの部分のブレークスルー?

と思い、スルーしていました。

 

ですが、Windows Serverの記憶域プールの再構築待ち(2TBx2のシンプルから2TBx3のシングルパリティ)のひつまぶしに読んだ以下の記事のおかげでスッキリしましたので報告いたしまする。

Wmの憂鬱、悩む現場、果たしてゲノム編集は遺伝子操作なのか?【日経バイオテクONLINE Vol.2100】:日経バイオテクONLINE Webマスターの憂鬱 Premium

ES細胞が無くても、受精卵に合成RNAとCas-9ヌクレアーゼを注入するだけで、ゲノム編集することが可能です。目的の部位にSNP(一塩基変異)を導入するだけでなく、目的の遺伝子の導入(ノックイン)や目的の遺伝子をノックダウンすることなど、自由自在にゲノムを編集できるのです。しかも、従来であれば戻し交雑などの手間が必要でしたが、1回の操作で目的の遺伝子を破壊、もしくは導入したホモの個体を得ることもできる簡便さです。この技術は間違いなく、当たり前の技術として数年以内に我が国でも定着するでしょう。

でまぁ、いまはベンチャラー共がぼつぼつ成果を上げ始めており、NHKが取り上げるレベルまで広まってきた状況ということのようですな。

どの程度の規模の設備で実施できるのか、よくわかりませんが、4畳半一間のアパートでできるように推測されます。

あっという間に遺伝子組み換え生物の規制とか無意味になるんじゃないですかね。

バグズ手術とか

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さて、ゲノム編集と呼ばれる技術は、コンピュータの世界でいうところの、

バイナリパッチ

に相当しそうですね。ゲノムシーケンサは紙テープリーダー。

ゲノム編集は、紙テープを切り貼りできる技術です。

しかも受精卵に対して実施できるので、

ブート直前に

ブートイメージに

バイナリパッチ(RNA利用)を当てる

感じではないかと思います。古くからある品種改良技術は、

ブートイメージに

放射線を当てて強制的に

ランダムなビットを変更する

程度のものだったということです。これは自然界でも発生するものです。

遺伝子組み換え技術は、ゲノム編集と同じく、ブートイメージを編集できるものの、手順が大変だったようです。さらに、ES細胞を使ったりすると、ブート自体が失敗しがちになるでしょう。

というわけで、インゲンは、

ランダムにゲノムにパッチを当てて

いい感じの品種が出るのを待つ

というモンキーパッチャーのステージから、

(拙いタンパク合成知識しかないけど)

ゲノムを読んでREし、

理解したつもりで

ゲノムにパッチを当てて

狙った品種を作る

というハイパーモンキーパッチャーのステージに進化したということでしょう。

モンキーパッチャーが自動プログラミングを生みだす ごみため(ー日ー膳!)

ifの分岐条件を総当りで変更して、バグ票に書かれた現象が起きなくなる組み合わせを見つける

この違いは大きいですね。少なく見ても、開発ステップはO(n!)からO(n)への短縮です。

組み合わせ数にもよりますが、1万年かかってもできなかったことが、ものの数分でできるようになる可能性すらあります。n!の重みとはそういうものです。

量子コンピュータよりも、ゲノム編集プリンタ作った方が例の問題は早く解けるんじゃないのかとすら思えてきます。

# どの問題?