学費の締め切りの思い出

今でも夢に見ることがあります。

学費を自分で稼ぐというのは結構大変です。

地方出身者で家賃と生活費まで稼いでいる同窓生もいましたから、ごみためまんなどはアマチャンの方ですが。

 

しかし生まれつき悪い要領のせいで、ごみためまんは学費の払い込みがいつも期限ギリギリでした。

公共料金や年金あるいは国保の払い込みと同様に、公立大学の学費の期限は少なくとも2つあります。

「この日までに払い込んでください」の期限

「頼んだ期限過ぎてるから、この日までに払わんと、しばくぞコラ」の期限

たぶんこの先にもいろいろな期限があって、払い込まないと休学扱いになったり、退学になったりするマジヤヴァイ期限があったのだろうと思います。

ごみためまんは自称「まじめな学生」だったので、「しばくぞコラ」の期限をデッドラインと決めていました。

 

複数バイトを掛け持ちしている頃は結構余裕だったのですが、火遊び優先でのんびりバイトのみに絞ってからはずっと金欠でした。

生来、計画的に行動できないことは自覚していましたが、しばしば自分でもその性根にウンザリしたものです。

 

でまぁ、俺流デッドラインを守るためにもらいタバコしたり、雑誌を買わずに立ち読みしたりしてしのぐわけですが、やはりそういう状況になると、支払いのことばかりが頭を占めてしまいます。

あぁ借金で困っている人というのはもっとツライんだろうなぁ

借金は絶対にしないでおこう

と一人決意を固めるような始末でして。もちろん当時はまだ親も健在で、寝る所も食うこともスネをかじっていたわけですから、気楽なものなのですが。

ただ中学校の途中から小遣いをもらっていなかった人間としては、

稼いだバイトの給料が足りなければ

学費は払えない

という若干の無理ゲーの繰り返しを年に4回、それを4年間繰り返すのは正直辛かったです。

 

何もかも無駄遣いと火遊びが原因で自分自身が悪かったわけですが、そういうことを客観的に飲み込めるようになったのはここ10年くらいのような気がします。

 

とにかくまぁ、いまでも夢に見ます。生来あまり夢は見ない体質なのですが。

バイト代の明細を見ると学費に足りない

預金通帳の残高を足しても足りない

貯金通帳の残高を足したらギリ足りる

だけどそれだと来月の昼飯代と小遣いがない

小遣いがないとのどが乾いても缶コーヒーも買えない

1か月我慢するしかないか

あ~いやでも宿代どうしようw

とグルグル考えて「どうしようどうしよう」とドキドキする夢です。

 

結局、高性能なマシンを買う貯金とか、免許を取るための貯金とか、度がずれた眼鏡を新調するための貯金とかを都度切り崩してしまうわけです。

 

就職して何回目かの引っ越しのときに捨てることにした教科書の山を1時間くらい睨んだこともありました。

教科書代というのはもっと安くすべきだと思います。

 

ですがとにかくまぁ、今にして思えば借金せずに学費を払いきったことは正解だったと思うようにしています。

もちろん返済義務のない奨学金を受けられないのは自分の能力のせいで、誰のせいでもないと思うわけです。

その代わりに、多少金欠が続いても借金をせずに「まぁなんとかなるだろう」と済ませるスキルが身についたわけですし。