可聴帯域音声通信
耳で聞こえる音を使って通信するわけですが、音声合成や音声認識とは違います。
これをPC間や装置間の「ちょっとした通信」に使うのです。とは言ってもすでにこれは日常的に誰もが体験しています。
例:電子レンジがチン
電子レンジに限らず、家電製品の多くは動作完了時などに音を鳴らします。人間さまは、その音を聞いて次のアクションを起こします。これはまさに機人間通信です。
例:エアコンのリモコンで、ピッ
エアコンの設定温度をリモコンで変更すると、エアコン本体がピッと鳴ります。これを聞いてエアコンが反応したことを知ることできます。これはまさに・・・(略
なんでこんなことを言い出したかというと、人の声、特に話し声は日常生活ではウザイのです。メイドや執事が無口なのにはそれなりに意味があるように思います。家電製品などがピッとしか控えめにしか返事をしないことはすでに受け入れられています。これを延長したところに、人間と機械のステキな関係を築けるのではないかと妄想したわけです。
実際問題、機械と機械の間の通信は無線で済むじゃないか、ということは重々承知です。多くの機械はそれで大丈夫な気がします。私が特に問題にしているのは人型ロボットの場合です。思い描いてみてください。
場面例:Asimoが射出成型機の扉を開けて金型を交換する
射出成型機に無言で近づくAsimo。射出成型機の扉が開きます。Asimoは金型をロックしている回路を射出成型機の制御装置に命じて解除します。ガチャ。Asimoは金型を取り外し、隣の置き台に仮置きします。同時に射出成型機はAsimoの命令を受けて、機械内のエアブロー洗浄をはじめます。ブシュ〜ブシュ〜。Asimoはあたらしい金型を手に持ち、射出成型機に取り付けます。同時に金型がロック。ガチャ。Asimoは射出成型機を離れます。同時に扉が閉まり、次の樹脂が流し込まれ始めます・・・
イメージできる方は少ないと思いますが、これは相当不気味です。Asimoが人のカタチをしているから不気味なのです。自動機械というものは、確かに無言で動作をし続けます。長いラインでもそうです。しかしこれは物言わぬ機械であるから許容されるのです。
しかるに一方、現状のAsimoのように、妙なハイテンションで常に喋りながら動作されてはたまりません。人間は話し声に対しては脳ミソの別の回路が働くようで、どうにも意識を邪魔されます。しかも騒音が大きい工場などでは、話し声には耳を澄まさなければならず、Asimoのようなヤツがいると煙たがられることまちがいないです。
というわけで、働くAsimoにはR2D2のようにピコピコしゃべらせれば良いです。人間は、R2D2が人間の助けを必要としているのかそうでないのかさえ理解できれば良いのです。機械の前でAsimoがピコピコ言っていれば、「あぁ、機械を操作しているんだな」と納得できます。
最後に機械同士のピコピコ通信について書いておきます。
例:ホームサーバが炊飯器のスイッチを押す
いまどき炊飯器自体にタイマー炊飯機能くらいついているわけですが。ご飯が時間通りに炊けることを期待したままキッチンで料理を進めているときに、炊飯器の炊飯スタート音「ピッ」は重要です。タイマー設定を誤っていれば、料理ができてもご飯が炊けていません。今日も「サトウのご飯」ですか、そうですか。
いやいや、人間というのは、「予定通り」であってもそれが予定通りであることを心の奥底で期待しつつ行動しているものです。この炊飯器の例ではつも鳴るはずの「ピッ」が無ければ誤りに気づくチャンスがあります。しかし料理の度に、炊飯器の小さな液晶画面をチェックするのはそれはそれでウザイものです。かといって、後の祭りはショック大です。
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