よく分からないのですが,こみいったシステムをいきなり実稼働環境でデバッグするのが世間の常識なんでしょうか?
FPGA/CPLDだと,デバイスメーカが最大限協力して作り上げられたタイミングシミュレータとかありますよね。なるほどあれは特許の塊でかつ莫大な資金を投じて作られているから信頼に値すると。
WindowsCEにもIA-32のみながら開発環境にスマートデバイスシミュレータがタダで付いてますし。なつかしのPalmにもPOSEとかありませんでしたっけ???
ケータイの立ち上げ時に,実機で全部のバグ出しするわきゃないでしょうし。UIのデバッグや調整のためだけにICEやらROMデバッガ何十台も使うんですか?
21世紀になったばかりの頃に聞いた,FA系のUI構築ツールを売っている営業マンのコトバを思い出しました。
・・・それがですね,最近急に非FA業界に売れ出しまして。例のケータイの不具合問題が連続したあれです。丁度1社使ってもらってて,そこは不具合出なくてですね。それで急に引き合いがバンバン来まして・・・
ごみためまんとしては,閑古鳥が鳴いているFA業界などとは違って,そういう民生機器ではシミュレータやエミュレータがごく普通に使われているのだと思い込んでいましたので,目からうろこが落ちたのでした。
古参のFA業界では,自前でシミュレーション環境を持っているのがアタリマエですので,そういうツールは買ってくるものではなかったりします。
量産機のマイナーチェンジくらいでは,シミュレータにかかる手間は読みきれますので,
シミュレータでいくら動いても実機で動かなければテストとしては無意味
などと吐く日本の王手電機メーカの大主任様が哀れに思えてきます。シミュレータデバッグは信用しないのに,JTAG-ICEのデバッガは100%信頼していて,ICEの不具合を見つけたら誇らしげに語ったりするんですよ。つける薬がありませんな。ICEが何の略かすら知らないんですから。古いSF小説に出てくるようなICEのことだと思っているんですかね。
常に100%新規開発ばかりやってるのでない限り,というか大抵はマイナーチェンジ+メジャーチェンジのクルクルサイクルではありませんか。だったら一度シミュレータの基礎だけ作ればあとはシミュレータの改造と作りこみを継続すればよいだけです。
シミュレータがあれば実機テストが不要になるとかそういう安っぽい売り文句は吐きませんがね。
路面模擬装置とか,エンジン模擬装置とか,ECU模擬装置とか,フロントガラス模擬装置とか,見せてあげたいものですな。