ハミレスのウェイトレスのように声に出してみると問題の本質に近づくことが出来るのです。
”ファイル”という言葉で何を指すのか、そのコンセンサスについてです。
実社会でファイルといえば、クリアファイルやパイプファイルなど、文書を入れる入れ物、を指します。
したがって、用例は
ファイルに入った請求書
のようになります。
ところが、文書をファイルに入れて常用していると、
電気図面のファイル
提案資料ファイル
のように、中身と入れ物が一体化した呼び方が見られます。
ビニルやアクリルでできたファイルと中身を混同することはあり得ません。
しかしパソコンの世界のファイルに対しては微妙です。
計算機上のファイルという概念がいつ誕生したのかは知りませんが、メモリイメージを二次記憶上にマッピングする方式は無数にありました。
階層構造のディレクトリ(索引)が外から見える方式が優れているのかどうかの評価は歴史家さんに任せるとして、ディレクトリをフォルダと言い換えたために、計算機マニアと世間との間に大きなギャップが生じてしまいました。