さよならベストエフォート

文字通りよくやった。

振り子の振れは止まりません。

片方に大きく振れたら正確に反対側に振り戻すのです。

「数100のコア搭載したチップ,2年もすれば現実に」,東芝がメニー・コアSoCの設計手法を語る – EDA Online – Tech-On!

・・・組み込みならではの用件は三つ。

一つは,リアルタイム性である。「組み込みの世界ではbest effortはダメ。絶対時間の要求がある」。二つ目は高信頼性。そして,三つ目に,低コスト要求の厳しさを挙げた。

・・・

(東芝 セミコンダクター社設計技術技師長の吉森崇氏 語る)

要件を用件と書いてしまうのはゴジゴジラ日経なので許してあげましょう。

ただし注意が必要です。ベストエフォートでは問題があるといっても、OSにLinuxを使い、glibcを最下層にもってくるなら、いくらコンパイラで工夫しても絶対時間の要求なんて満たせませんからね。

おおよそ、ベテランのおっさんが「ベストエフォートはイカン」と演説するのを中堅若手は表向きでは「おっしゃる通りでございます」と応じるだけのことで。実装の現場では、「要求性能を満たせばOK」的な基準でものつくりしているのではないかと疑ってしまいますね。

せいぜいドライバレベル、一部のリアルタイムタスクのみが絶対時間の要求をみたすだけのことでしょう。

現実的に、時間制約を守りつつ、今般のリッチな大規模アプリケーションを実装できるほどのすばらしいコンパイラができたとしたら、世紀の大発明かと思いますが。