すでにあるのに。
大日本豊田教団の急加速問題で10年ぶりにECUの誤作動に注目が集まっているようです。
あれは10年ごとのキャンペーンなのであまり気に病むこともないとは思うのですがね。
20年前にはNHKで、エンジンルームでカチ機(スパーク発生器:かつて各種自動販売機をだました)を作動させて急加速する実験を堂々とやっていたくらいです。
さて、誤作動だ、踏み間違えだと水掛け論はやめて、ドライブレコーダで車速パルスとエンジンの回転数を記録すりゃいいだけじゃないかという気がしないでもありません。
飛行機にはブラックボックスと呼ばれるフライトレコーダが積まれています。
ようするにこれに記録されるのはログで,高度や速度などだけでなく,ボイスレコーダにはパイロットの会話も記録されます。
事故が起こった場合,フライトレコーダが役に立ちます。乗員乗客全員が亡くなったとしてもブラックボックスは唯一の目撃者として機能します。
そんなレコーダを自動車に積んだら,ええやないかというのが,ドライブレコーダです。
5年も経てば世の中変わるものだと期待していたのですが、いまだにこの方面は業務用に限られているようです。(小声で:みなさん!ビジネスチャンスですよ!)
贅沢に0.001秒、つまり1ミリ秒ごとに、車速とエンジン回転数をそれぞれ2バイトずつ記録するだけの装置はだまごっちよりも安く作れると思います。それに加えてアクセルとブレーキの踏み加減とギア段をそれぞれ1バイトずつ、計5バイト記録するとしても、1秒間でたった5000バイトです。1時間=3600秒でたった18MBです。1GBのフラッシュメモリがあれば過去24時間のデータを格納できますな。
だって~5年前に紹介したものは動画の記録ですよ。ただの信号を記録するなら、もっと楽勝であたりまえですよ。
最後に指摘したいのは、そんな機能については、
いや、実は弊社ではECU内にロガーを搭載しておりまして、エアバッグ作動時などの異常を検知した時点からさかのぼること4時間の運転データが残る仕組みになっておったんですよ。
と懐から解析結果の束を取り出すくらいの余裕が今のメーカーにないということです。
一時のGEのシックスシグマかぶれの遠隔故障診断ログに何十MBも使っているのに、肝心の運転データのログは1秒間しか残らないなどという体たらくを許してきた、品質管理/品質保証部、あるいは製品企画部門の間抜けさについて、ここで後ろ指さしておきます。
本音は原因を闇の中に残したいだけのことでしょう。