いろいろありますねぇ。
地域型に加入している場合、引っ越しただけで『資格喪失』となります。つまり強制脱退ですな。
で、３ヶ月以内に引越し先で加入すれば、『継続特例』を受けて、掛け金変更なしで行けます。
# 継続しないで再加入した場合は、細切れの加入期間ごとに計算されたカスみたいな金額のみが支給されるようです。
ズボラな人は、引っ越してから半年後くらいに、
あなたは黙って引越ししたので、アカバンされました。
という通知が届くわけです。で、慌てて引越し先の基金に電話をすると、
いや～。
３ヶ月以内に継続の意思をお示しいただければ、
従来の掛け金(条件)のままで継続加入できたんですけどねぇ。
もったいないことをしましたなぁ。（ニヤニヤ）
と明るく元気に教えてくれます。
確定拠出型年金なのですから、できるだけ早く、長く納めたほうが受け取りが有利になります。(破綻しない場合)
つまり知らない間に資格喪失して、再加入せざるを得ない(税控除が惜しい)場合、胴元の丸儲け分を提供することになるわけです。
電話の向こうでボサ～っと決まりきったことを説明するしか能がない連中の給料を気前良く払ってやることになるわけですな。
ちなみに多くの基金では加入時に、うまいこと言って、国民年金と基金の掛け金をセットで引き落としするように言いくるめるようになっています。
# この点について文句を言うと、「あくまで任意です」と説明する詐欺師の典型
いっぽう国民年金は引越しでほぼ自動的に切り替わります。（手続き上、本来関係のないはずの健康保険の切り替えとセットになるから。）
結果として引っ越しで手続きを忘れる確率がダブルアップです。
正確に書くと
基金は、加入員が引越しして
資格喪失→悪い条件で再加入
することを望んでいる
としか思えません。（意見には個人差があります）
根拠は、
資格喪失の突合せ作業
つまり厚生労働省の国民年金加入記録のチェックを半年に１回しかおこなっていない
からです。これを年４回にするだけで、意図しない資格喪失対象者は激減できるでしょう。(継続特例期間中に通知が来て気づくから)
加入員が手続きしないと、不利益を被る
というのは金融商品取引の重要事項の説明責任を満たしていません。（ほんとか？：意見には個人差があります）
資格喪失条件だけをHPやパンフレットに大きいフォントで印刷しても、それが「どんな不利益を生じるか」を説明していなければ、要件を満たしたことにはならないのです。
# ２０～３０年前なら、高飛車に門前払いできたでしょうが
この基金の怠慢は旧社会保険庁と同類のものです。暇な人はこの古くて新しい問題を叩いてみてはどうでしょうか。たくさんホコリが出そうですよ。
というわけで、宮里藍にだまされて基金（地域型）に加入したものの、引越しを繰り返して、お金をドブに捨ててしまわないための助言としては、
銀行口座や、住民票の異動は放置プレイしても構わないが、
電話と国民年金基金の住所変更は引っ越したらすぐにやれ
これしか申し上げることはございません。
誰も書けなかった厚生年金基金―厚生年金基金相談実例集 真島 伸一郎 神野 聡
りんくる