平均以下の仕事の補足

人出し企業の富の源泉は増員だと書きました。

それについてこんな想定問題があります。

Q:平均以上の人員の単価を上げれば良いのでは?

A:私もそう思いますが、儲かるのは増員です。単価が1.5倍で1人のままより、元の単価で2人になった方が儲かります。倍のアウトプットが出る人員には消えてほしいはずです。

それに、クライアント企業側も本気で平均以上の人員を求めていない場合が多いです。

そもそもアウトプットが2倍になると、受け入れ側の負荷も上がるので、できればチームで仕事してほしいのです。

3倍働くシャアに3倍の単価の価値があるかどうかを見極めるのは難しいです。

それと管理職のように多数の人員のアウトプットを左右すると信じられている仕事に対する対価との兼ね合いもあります。

シャアが高い管理能力を出せるかどうかも未知数です。

個人的な観測結果では、3倍早いシャアを1倍速と混ぜて遣うと、1倍速の人員から、「説明しろ」「そのやり方は端折りすぎ」などと妨害が始まります。

例えば連立方程式の解き方がわかる人は、わからない人にとって全く理解できない実装を書きます。

そんなことは簡単だから3倍速になります。

1倍速にいちいち説明したりしていたら1.1倍速に下がってしまいます。

挙句には、解の公式を検証する必要があるなどと言って、邪魔をします。

数値計算に不慣れな人を「なんとか頑張ります」といって数値計算の仕事にあてがうような間抜けなことをやっているのが、人出し企業のクライアント企業の実態だということかもしれません。

シャアが3倍速であろうが白い悪魔級がいようがクライアント企業は気にしていません。

まぁ我々は、映画ライトスタッフでも観て、月を見上げて過ごすのが良いです。