数年前に見つけたこの記事、続報を待っても出てきそうにないので、メモしておきます。
JAMSTEC(国立研究開発法人 海洋研究開発機構)海洋工学センター 海洋技術開発部長の吉田弘先生をお訪ねしました。
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海中を伝わる音響(超音波)を利用して、実際に通信を行っています。ただ、通信速度や品質の問題があり、必ずしも快適とは言えません。
実際、JAMSTECでは・・・海中ではこの通信速度で高速通信と呼んでいますが・・・80kbpsで900m程度の通信距離を実現しています。
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—- 歴史的に見て、これまでの電波に関する海中伝搬の研究はどうなっていたのでしょうか。
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この表からは、周波数1KHzの水中電流を利用して、50mの通信(探査)距離を確保するのが精々ではないかと思います。
ごみための数年前のリサーチでは実用的な水中ドローンは、ほぼ有線1択です。
音響通信は実用的には数百bpsがいいところで、マルチポイントだと、全二十通信であってもカタログスペック通りの性能は出ないからです。
出たとしても、有線のように映像伝送できない帯域幅なので、sub seaでは仕事になりません。
そもそもですが、アクティブソナーと音響通信が競合します。同じ音なので。キャリア周波数を変える?アクティブソナーって、まぁ普通に考えたらインパルス的なものなので、広帯域になるって学部の一年生でもわかる話ですよね?まぁそれがわからない人が実装やってるから、ニポーンのものつくりはオワコンと言われるんでしょうけど。
そうかといって、電磁波は水中を通らないですよね?
デムパ嫌いの人が、家の中に水槽を並べるくらいですから。
ですが、それをひっくり返しかねない話がさらっと書かれています。
—- 海中での短波の研究は、”ある実験結果がきっかけになった”、とお聞きしました。
英国リバプール大学のJ.Lucas教授らの研究です。何と「1MHz~60MHzの周波数において、30Wの出力で1,000mまでの海中通信が可能との結論が出た」と公表されたのです。
この、”リバプール”というのが、いかにももっともらしい点が気になります。
どなたか、google scholarで件のペーパーと、その後をチェックしていただけないでしょうか?
余禄1:
みかかが数年おきに、補助金のアリバイで発表する音響MIMOについて書いておきます。
海中音響通信技術|NTT R&D Website (rd.ntt)
海中の濁りの影響を受けない音響通信において、劣悪な波形歪みを補償する時空間等化技術により、従来より10倍以上高速な1Mbit/s伝送を水深30m程度の浅海域エリアの水平距離300m地点で実現しました。これにより、アナログテレビの画質の映像伝送が可能となり、海中映像をリアルタイムに確認しながらの水中ドローン無線制御を実現しました。
これなら、有線ドローンの置換が進むかもしれません。1000mくらいの深度で実験しない理由が少し心配ですが。それとこちらもやはりアクティブソナーとの共存ができるかどうか、ですよね。
余禄2:
数km程度の有線を繰り出してドローンを操作することは、すでに世界中でおこなわれているので、単に水中の高速通信を実証してもほとんど意味がありません。
ただ、マルチホップで距離を稼ぐというのは、筋が悪くないかもしれません。
ただ問題はやはり、300mを超える深海での実証です。
何度でも書きますが、浅瀬なら有線と巻き取り機で充分なのです・・・