※このエントリは性暴力を扱っています。フラッシュバックの恐れのある人は読まないようにしてください。
ギャートルズ婚が何かというと、ドテチン種族の婚姻のことです。
ドテチン種族のオスは、気に入ったメスをこん棒で殴って連れてきて嫁にします。
反撃されたら嫁はゲットできません。
ギャートルズの連中も似たようなことをしますが、少しだけ社会性があります。
現代のインゲン社会、少し前まで(そして今でも)この「ギャートルズ婚」のなれはてカップルがかなりの数存在していることから眼をそむけるべきではないです。
現在インゲン社会のギャートルズ婚とは、以下のようなステップを経ます。
- 男が気に入った身近な女性を性暴力で精神的に支配する
- 女性は「こんなことをするのは私を愛しているからだ」と思い込むことで精神の崩壊をなんとか食い止め尊厳も守る(それができず、回復できない場合も多い)
- 男は「俺に責任を取らせてくれ」と交際や婚姻を迫る
- 女性の家族や親族は「キズモノにした責任を取ってもらう」というスタンス
- 男の家族や親族は「責任を取らせるからなんとか穏便に」というスタンス
男女の「家」間のチカラ関係でいろんなバリエーションはありますがだいたい上記のようなパターンが多いのではないでしょうか。
また、「家族はしらない」パターンも多いかもしれません。
ギャートルズ婚をしたと中学時代のパイセン女子から告白されたら「そんなやつは56してやる!」と怒り出してしまう若い男子も多いと思います。ごみためだったらそう言います。
しかし冷静になると、その相手は結婚相手なのです。そんなことはできません。
何年かするとその相手の子供を産んで育てるのです。
昔よくあった漫画の表現でなれそめを聞かれた両親が以下のような会話をします。
父:「わしからアプローチしたんじゃ」
母:「お父さんはけっこう強引で・・・」
この「強引で・・・」の部分が問題です。毎晩窓の下で「ジュリエット!」と叫ぶくらいの話ではないです。101回プロポーズするというわけでもないです。
このギャートルズ婚の家で生まれた男子が、どんな行動をするか、どんな悲劇を再生産するか想像できないでしょうか?
ごみためはできます。
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ギャートルズ婚は数十年前の話であり、令和の現代では絶滅したと思いたいです。ですが実際はどうでしょうか?ギャートルズ婚をした夫婦は祖父母となり、孫世代が誕生しています。
彼ら祖父、父世代が、「多少は強引にアプローチしないと交際や結婚なんかできないよ」とアドバイスしていないでしょうか?
自分たちの犯した罪を「なかったこと」にしている自覚すらないのです。
ギャートルズ婚の被害者である自分の妻にすべての苦しみを押し付けて。
その妻が母となり娘を育てているときに何を考えるでしょうか。
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無いアタマで探しましたが「外傷的絆」とは少し違います。1回限りの暴力でも精神的な支配は起こるのです。自分のココロと尊厳を守るために。支配から解放されてももうあとには戻れなくなります。
mee too運動を覚めた眼で見ている世代がいるように思えます。
ある日突然性犯罪者(「こんなことをするのは1回限りだ、こうするしかなかった」と主張する犯罪者)に誘拐(精神的な誘拐)されて嫁にされ、子を産まされ、何十年も鳥かごの中で「嫁」をやらされる。
彼女ら被害者がme tooと言える日はおそらく来ないでしょう。いまさら言って何になる?それでも言える世の中になるべきなんです。