世間では某インターネットグループ(GMO)の各種サービスを巡るセキュリティ事情が、ちょっとした大喜利状態になっているようですね。
いろいろ香ばしいエピソードが流れてくるのを眺めながら、そういえばごみためも似たような強烈な体験をしたことがあったな、と思い出しました。
2023年の秋のことです。
お名前.com(GMO)から「無料プレゼントキャンペーン」なるものが届きましてね。
頼んでもいないのに、勝手にごみため名義でドメインが1個、新しく登録されていたのです。
ドメイン名は仮に hoge.info としておきましょう。
このブログのドメインに実によく似た名前でした。
→頼んでもいないドメインが勝手に生えてくる怪奇現象。
百歩譲って、勝手にプレゼントしてくれるだけなら「まあタダだし放置でええか」で済んだかもしれません。
ところが、ドメインの設定を見て背筋が凍りつきました。
「WHOIS情報公開代行」が付いていなかったのです。
ドメインの世界では、公開代行を設定しないと、登録者の氏名と住所がインターネット上のWHOISデータベースに全世界フルオープンで晒されます。
つまり、頼んでもいないドメインを勝手に登録されたうえに、ごみための事務所の住所が世界中に丸見えになっていたわけです。
無料のドメインをプレゼントしておいて、WHOIS公開代行は有料という罠。
→まさに「カレー食べ放題・ライスは有料」。
慌てて2023年11月XX日に問い合わせを入れました。
すると、サポートからの最初の回答がこうでした。
「無料なので費用は一切かかりません。自動更新もしません。不要であれば期限切れのあと、猶予期間を経て自動的に廃止されますので、そのままお待ちください」
→「待っていればそのうち消えるから黙ってろ」という豪快なソリューション。
いやいや、待っている間の1年間、ずっと個人情報をネット上に晒しっぱなしにしろと?
ブログとのつながりを把握したうえで、ユーザーの確認も取らずに勝手にドメインを登録し、公開代理も付けずに放置するとはどういう了見なのか。
「その間ずっと名前と住所がさらされるのは困る。すぐ抹消するか、最低でも公開代行を付けろ」と強く抗議しました。
すると、その日の20時には公開代行が設定されたのを確認できました。
さらに2日後の11月XX+2日、別の問い合わせに対して正式な回答が届きました。
公開代理が付いていなかったのは当社側の不備だった、11月25日に設定した、一時的に情報が公開されたのはあってはならないことで申し訳ない、という謝罪の回答が来ました。
現場の担当者を責める気はありません。
問題は、ユーザーに断りなく勝手にドメインを配り、公開代理も付けずに出しっぱなしにして、文句を言われたら「放っておけば消えます」と言うようなキャンペーン設計と仕組みです。
このキャンペーンは、WHOIS公開代行を使っている全ユーザーに対する嫌がらせとしか思えません。
で、話はここでは終わりません。
そのドメイン hoge.info の有効期限は2024年11月XX-7日でした。
期限が切れたあと、律儀に「期限が切れました。更新するなら猶予期間内にお願いします」という通知が届きます。
さらに2024年12月ごろまで、「利用料無料 [hoge.info] でお小遣い稼ぎしませんか?」という謎の広告メールが何通も送られてくるという徹底ぶり。
※だから頼んでないっちゅーねん。
月日は流れて2026年11月現在。
WHOISであらためて hoge.info を検索してみると、「登録可能(Available)」になっており、ドメイン自体は跡形もなく消え去っていました。
めでたしめでたし……と言いたいところですが、一つだけ消えない懸念があります。
世の中には、WHOISの過去ログを機械的に収集して保存しているヒストリカルWHOISの業者がいます。
公開代行が設定されるまでの間、全世界に晒されていた住所のレコードが、どこかの履歴サービスに今も残ってしまっているかもしれません。
(確認はまだしていませんが。)
タダほど高いものはない、とはよく言ったものですが、
「頼んでもいないタダのプレゼント」ほど迷惑で恐ろしいものはありませんね。