加入者も、社会保険庁も、地方自治体もウソをついていないのに、年金が消える。
レアケーススタディをしておきましょう。
例えば、あなたが請負で棟梁に経理をまかせっきりだった場合。
あるいは、零細企業の社員として長年勤めていた場合。
払ったはずの年金は、棟梁や社長が飲みつぶしてしまったのかもしれません。
なぜ、この21世紀に”天引き”などという持ち逃げを誘発しやすい制度が認められているのかフシギで仕方がありません。
棟梁や社長がそんなことしなくったって、まじめ一徹の経理の人が持ち逃げする、というのは、日常の風景です。
通常の持ち逃げは天引きとは関係ありませんが、年金の場合はおおいにありえます。
税金のように、チェックされないからです。
税金を払わずにネコババしたら、税務署が気づきますが、年金は加入者が問い合わせしない限り確認できません。しかも、証拠が無ければ門前払いです。こんなうまい話はそうそうありません。
給料ごと持ち逃げしたら追い掛け回されますが、年金のネコババには気づかなかったりします。数十年たってから、あるいは社長が引退するときに発覚するのです。でももう遅い。
昔は、赤旗や聖教新聞の購読をすれば、いろいろ交渉を肩代わりしてくれるという便利な仕組みがあったのですが、最近はさっぱりです。