日本国内の産業において,ブルーカラーの生産性はかなり高いです。
しかしながら,ホワイトカラーのそれは80年代の米国よりも低いと言わざるを得ません。
そこをなんとかしなければ,現在進行形の景気回復は,さらなる日本の発展には結びつかないでしょう。
80年代の米国は,徹底的に日本の製造業を研究し,ブルーカラーの生産性では敵わないと判断。
理由は,日本のブルーカラーの高い生産性が,サービス残業などの実質的な違法行為によるみかけじょうだけのものだったからです。
そこでホワイトカラーの合理化を徹底的に推進。また高付加価値生産態勢への経営資源の集中により,生産性だけでなく,企業競争力を増強することに成功。
後のITバブルで20世紀は締めくくられるのですが,一方日本は「バブル崩壊」「失われた10年」「未曾有の不景気」を体験することになります。
これは米国の80年代不景気を越える規模だったにもかかわらず,国内の主な産業は特に体質改善や変化にチャレンジしませんでした。
チャレンジした個別の企業は,既に成長軌道に乗っています。とことん悪い企業は潰れました。
しかしながら,中途半端な企業がいまだに旧態依然の企業活動を続けています。
結局平均的には,日本の産業の生産性は80年代のそれと大差なく,競争相手国とは厳しい競争に陥っています。
個別企業が個別の競争に負けて退場するのは構いません。
ただ,国全体の平均的な競争力が不足すると,今後10年間で思わぬ事態に陥ることが容易に予想されます。
「国力の低下」だけでは済まされない事態です。
それを避けるためにも,ホワイトカラーの生産性の向上が必要と思われます。
(つづく)
※今日のこの記事は,まったく裏づけの無い与太話です。あるいは受け売りの塊。ご注意下さい。