メディア帝国の最期を迎えているからです。
ソニーには、メディア製造業の顔がありました。
CDが一枚売れると、それがソニーのレーベルでなくても、ソニーが儲かる仕組みになっていました。レコードでも、テープでも、MDでも、CDでも。
そして何億枚ものディスクをプレスする装置もまた多くがソニー関連製でした。何十億枚ものディスクを検査する装置も。パッキングする装置も・・・・
それら富の源泉が順に失われ、しかもディスクが富の源泉でなくなりつつあることが決定的な現在、ソニーのプレゼンスは借金の借用書の束を示すものでしかないのです。
情報ハイウェイ構想の完了目標まであと1年となった今、いまさらメディア帝国に用はありません。
いや、フラッシュメモリのようなメディアが新帝国として台頭してきているのですが、ソニーは気にしていないようです。
メディア帝国はROMメディアまたはワンタイムメディアのプレスにしか興味がないのです。
たくさんコピーを作る権利に囚われてしまったかつてのSONY坊やは頭の固いおじさんになってしまったのです。
どうやら紙にニュースと広告を印刷してゴミをばらまくことにいつまでも固執している会社たちとおなじ穴に落ちてしまったようです。