春なので、クレーマー。
最近なんだか、イライラする。
これのつづきです。
この基金の怠慢は旧社会保険庁と同類のものです。暇な人はこの古くて新しい問題を叩いてみてはどうでしょうか。たくさんホコリが出そうですよ。
というわけで、いかにも春っぽい、クレーマーっぽい問い合わせメールを出してみたら返事が来ました。ポイントを太字にしておきます。
種別: ご質問
件名: 国民年金基金の資格喪失の突合せと継続加入の特例期間について
内容:
恐れ入ります。
地域型の国民年金基金に加入している加入者が、引越しなどで意
図せず資格喪失対象者となった場合について。
3ヶ月以内であれば、引越し先などの基金へ、特例期間というこ
とで、継続加入扱いにしてもらえるそうです。
ですが、実際には、3ヶ月以上経過してから、「厚生労働省の国
民年金記録との突合せ結果に基づいて、あなたは資格喪失対象者
になりました」という通知がきます。
突合せが年に2回しかないので、通知が来た頃には特例期間は過
ぎてしまっています。特例期間の意味がありません。
こちらで説明を求めた基金の説明では、加入時に喪失条件はしつ
こく説明しているので説明責任を果たしており、加入者の過失だ
ということでした。
ですが、資格喪失時の不利益についての説明が不足していると思
われますので、勧誘方法に問題があろうかと思います。
不利益としては、新規再加入となることで掛け金などが不利にな
ります。
さらには、意図せず資格喪失となる加入者に対して、『資格喪失
前に通知しない』ことは旧社会保険庁並みの怠慢と思われます。
突合せは貴省の記録を用いているとのことですから、貴省は状況
を把握しているにもかかわらず問題を放置している状況と考えま
す。
お考えをお示しいただけたらと思います。
・資格喪失の突合せ頻度(年2回)と国民年金基金の継続加入の特
例期間(3ヶ月)のアンマッチ
これに対するご回答。
厚生労働省年金局企業年金年金国民基金課と申します。
国民年金基金の資格喪失の突き合わせと継続加入の特例期間についてご照会いただきました件について、ご回答いたします。
県外への引越しや就職による厚生年金の加入により、国民年金基金の資格喪失の要件に該当したときは、加入員の方に資格喪失の手続きをしていただくことが必要となります。
そのため、メールにも記載があるように各国民年金基金では、加入時に喪失条件や必要な手続きについて説明することとなっています。
国民年金の記録との突き合わせは、必要な手続きがされずに届出漏れになっている場合に、勧奨を行って手続きをしていただくために実施しているものであり、再加入の特例の周知や事前に資格喪失手続きを案内するためのものではありません。
なお、喪失の手続きや再加入の特例については、加入時において加入員の方にわかりやすく説明し理解していただくことが必要でありますので、該当の基金に対し今回ご意見をいただいたことや説明の徹底について指導できればと考えますので、該当の基金を教えていただけると幸甚です。
厚生労働省年金局企業年金国民年金基金課
イラっとさせられた部分、
そのため、メールにも記載があるように各国民年金基金では、加入時に喪失条件や必要な手続きについて説明することとなっています。
この太字部分は「メールにも記載いただいたように」が正解。おしいなぁ。マイナス6点。そんなことではクレーマーが怒りくるって、電話/FAX攻撃を始めますよ、と。
さて、本筋です。
国民年金の記録との突き合わせは、必要な手続きがされずに届出漏れになっている場合に、勧奨を行って手続きをしていただくために実施しているものであり、再加入の特例の周知や事前に資格喪失手続きを案内するためのものではありません。
でた、役人的説明。そんなことは最初から分かっているんですね。ですが、そんな回答では6ヶ月に1回の勧奨とやらを「3ヶ月に1回未満でおこなえば、再加入の特例の周知も可能」であることを否定できないんですよ。
似たような話で社会保険庁がほんの数年前まで、
「受給資格があるのに
年金支給の申請しに来ない人に、
なんでウチからお知らせしないといけないんですか?
そんなのこちらの勝手でしょ?」
と堂々と国会で答弁していたのを思い出します。(ほんまにそんな答弁あったか?)
うそだと思うなら、ググってみてください。
法律や契約上は「申請主義」つまり手続きしないと何もしない、はずですが、見事にひっくりかえりました。
風向きが変わればあっというまなのです。
# ねんきん定期便/特別便が来たって、見ない人は見ませんがね。
そしてまた、私が、
ですが、資格喪失時の不利益についての説明が不足していると思
われますので、勧誘方法に問題があろうかと思います。
と指摘している部分はスルーされてしまいました。基金の説明に不足があったかどうかを知ることは誰にも出来ないわけです。
ですが、少なくとも各種基金のパンフレットには、
引越ししたら、資格喪失することは書いてあるが、
資格喪失してもなお加入の意思がある場合、特例期間以内に手続きしないと、再加入したとしても不利益を被る、ことについては書いていない
という事実は曲げられないのです。
とまぁ一人でグチっていてもどうにもならないので、あとはエロイ人よろしくお願いします。
基金はCMもまだまだ少ないので、火種がなくても煙を出してケツを蹴り上げれば、いろいろおいしいですよ>マスゴミの皆さん
# ケツを蹴り上げれば、ホコリはいっぱい出ると思う。
誰も書けなかった厚生年金基金―厚生年金基金相談実例集 真島 伸一郎 神野 聡
りんくる