最新技術ですな。
PCや携帯端末から容量を確認すると16TBと表示されるのに、実際に書き込める容量は2TBしかないというニセモノmicroSDカードを卸している業者を、ついに追い詰めることができた。
この捜査では、ベトナムの知財当局とFBIが連携した。
製造プラントを摘発し、鑑識チームにゆだねたところ、おかしなことを言い出した。
流通しているニセSDカードの容量偽装は、8TB/16TB/32TBの3種類あるのですが、製造プラントで作られているカードは1種類でした。
鑑識の連中は些細なことにこだわるから困る。
長期間汗を流した潜入捜査員の苦労に思いを馳せると、このボンクラ鑑識員のケツを蹴り上げてやりたくなってくる。
そっちの男がいじくってたそのガラスコップのような装置はなんだ?
そいつに説明させろ。おい通訳!
男は、透明のアクリルキャップのようなものをSDカードの上に被せて置き、隣のPCのマウスで画面上のボタンを数回クリックした。アクリルキャップの上部のLEDランプが何度か点滅した。
『これでこのカードは32TB容量にセットされた』と言っています。
鑑識が騒ぎ出した。
この原価たった$2のニセカードに、無線で設定を変更する機能が搭載されているとは信じられない。その機能自体を製品化して売ればもっと儲かるんじゃないのか・・・
確かにそうかもしれない。しかしいまどき無線IDチップには、1ペニーの価値もない。
発展しすぎたテクノロジーは、信じられないような事態を引き起こすものだ。しかし、ごく普通のカードリーダ/ライターで容量偽装は可能だ。わざわざこんな無線式装置を使うまでもない。
このニセSDカードの末端価格もせいぜい$20程度だろう。あと半年もすれば本物が$10くらいで流通するに決まっている。この商売もケツに火がついていたのではないか。
それにしても$20で32TBか・・・おい鑑識!
鑑識は向こうを向いたまま答えた。
捜査官!また『テラバイト』を『新聞紙のページ数』に換算させる気ですかい?
最後に紙の新聞を買ったのはもう何年も前のことでしょうが!
リンクル:
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偽装SDカードと闘う人々
容量偽装SDカードのテストツール
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