グラウンドとアースは違うと強く主張する人々がいます。
「グラウンドにアースする」っていうのもしばしば耳にしますね。
冷静に辞書を眺めてほしいのですが、大前提として、
earth 地球、大地
ground 地面
地面と大地が違うというオントロジー的なご意見はごもっともかと思いますが、けっして
earthとgroundが違うんだから、
アースとグラウンドも違うんだよ!
などと主張するのはやめていただきたいものです。
さて、
以下の記事のように整理した話なら同意できます。
第3回 アースとグラウンドの区別が重要|なるほどノイズ(EMC)入門|TDK Techno Magazine
・・・
電子機器においてはグラウンドとアースを厳密に区別する必要があります。というのも、たとえグラウンドを接地したとしても、グラウンドとアースの基準電位は微妙に異なり、ノイズの原因となるからです。
・・・
しかしながら、例えば車屋さんが、
アースを取る
と言って指しているのはアースではなく、グラウンドです。
たまに「自動車はタイヤを通してアースされている」という珍説を耳にしますが、聞き流すことにしています。
冒頭で挙げた記事でも、
着目している電子回路から見たアース視点
です。
いわゆる電力系、電力系統について少しかじった人なら、アースというのは中性線やら、ややこしい話で出てくるタームであることを思い出していただけると思います。
弱電系のシトが「アースは和製英語ダヨ」という珍説を詠唱しているのもみかけたことがありますが、Wikipediaを見る限り、英語圏でもアースとグラウンドは同じ意味ながら、使い分けられているようです。
Earthing system – Wikipedia, the free encyclopedia
In electricity supply systems, an earthing system or grounding system is circuitry which ・・・
Ground (electricity) – Wikipedia, the free encyclopedia
In electrical engineering, ground or earth is the reference point in an ・・・
個人的な印象では電気(弱電)/電子系では、英語圏は
グラウンド ground
を使いがちのようです。
車関係でもgroundを使うようですが、これはニポーンと若干傾向が異なる気がしています。
# ニポーンでも年代によって違う気がする
そもそもですが、ごみためまん世代は、
接地
と漢字でも習っているのでややこしさ3倍増しです。