上記の続きです。
宝くじの売り上げの分配比率
まず、ニポーンの宝くじの売り上げのうち、払い戻しに半分弱、15%の手数料、残りの37.5%は、都道府県や政令指定都市で公共事業などに使われます。
収益金の使い道 | 宝くじ公式サイト (takarakuji-official.jp)
つまり、3,000円で10枚ジャンボを買うと、そのうち1,125円は住民税か地方税のようなものです。
なんとも行政想いなことです。気前が良いですね。
貧乏税と呼ばれる理由
住民税は収入が低いと非課税なわけですが、そんな世帯でもジャンボを10万円ぶんくらい買うと4万円弱の税金を自ら進んで払っているようなものです
これを傍から指さして、「貧乏税」と呼ぶ人がいるわけですね。
※ここまで理解していないのに、「貧乏税」と言いたいだけの人も多そうですが
どっちが下種か
先ほどのグラフをもう一度見てほしいのですが、1年間で3000億円です。
数十万分の一以下の確率で巨額の当選金を受け取る人以外は、すべて公共事業に支払っているといえます。
一方、ふるさと納税は総額9000億円超規模となっています。
ふるさと納税は3年連続で最高更新、昨年度の寄付総額9654億円…都城市と紋別市が人気 : 読売新聞 (yomiuri.co.jp)
こちらは「もともと住民税として払う税金」なので、寄付者の持ち出しはありません。逆に地方自治体が返礼品や代理店に支払う手数料で持ち出しをしています。
貧乏税を払う人と、ふるさと納税をする人、どちらが気前が良いですかね?
ヒカゼイ、コガネモチ、フユーソー
ふるさと納税でキャッキャッ騒いでいる人は、せいぜいコガネ持ちでしょう。
大金持ち、富裕層の人は宝くじのことを貧乏税なんて言うんですかね?
代々続くお金持ちは社会福祉に寄付をしたり、自治体のイベントに持ち出しで資材を提供したりしますよね。図書館に寄付したり、病院を建てたりします。
ノブレスオブリージュってやつですよね。
きっと代々続くお金持ちや一代で資産を気づいた人は、宝くじなんて買わないんでしょうね。
だけど、大きな資産を持ったら、資産に応じた寄付をしたり社会貢献活動をするわけですよね。
もしかしたらその寄付や活動は自らの経済活動に資する部分もあるかもしれませんし、広告活動の一環なのかもしれません。
それでもお金やモノを出すということは寄付ですよ。
気前がいいですね。
ただ、われわれパンピーから見ると「お金を持っているんだから食うに困ることはないだろうし、寄付してもそれほど腹も傷まないだろう」という印象を受けます。それにまったく寄付をしない富裕層の人も多いです。「税金をたくさん払っているからそれで充分だろう」というわけですね。
非課税世帯の10万円の宝くじの方が、気前の良さで言えば立派な感じさえします。一人一人は数千円、数万円の微々たる金額ですが、元気ダマのように年間3000億円のカネが集まって、都道府県や政令指定都市で使われるわけですから。
どっかの施設のマイクロバスに「クーちゃん」のマークが入っているのを見かけたりしませんか?
あれはそういう人たちの寄付で実現しているわけです。
自分は非課税世帯でもなくそれなりに余裕があるのに、ふるさと納税でちまちま和牛なんかを取り寄せる人がいるとして。自分は全く寄付していないという立場を忘れて、気前よく寄付をしている人たちに後ろ指を指して「貧乏税」などとよく言えたものだな、と思います。