220V/60Hzという神話?

工場の設備などで,50Hz地域では,設備電源電圧が200V,60Hz地域では220Vという話をときどき耳にします。

関西電力のHPなどを見ても,家庭用/設備用ともに200Vと明記されています。

生の動力用モータなどでは,電源周波数によってモータ自体の仕様が変わるのは分かりますし,電化製品などでも,50/60両用とか,50Hz専用などがあるのは理解できます。

情けないことに,電気が専門のガッコを出たにもかかわらず,電検3種すら持っていない情けない人間なので,はっきりと指摘できずにもやもやしています。

でもたとえば,

王子製紙株式会社の設備機械製品

現場のおじさん風の人のサイト

などを見ると,はっきりと「220V/60Hz」と書かれています。

どなたか,こういう話の大元をご存知の方がご覧になっていたら,教えてチョンマゲ(←相変わらず人にモノを尋ねる態度ではない)

なんとなく,「66kV系送配電設備」とか「送配電規格切り替え」とかが関係するような気がするのですが,あいにくそちら方面にはアンテナを張っていないので,ニントモカントモ。たぶん,輸入してきた機械や設備を動かすために,あえて220Vを使っている工場などはあって然るべきだと思うのですが,220V/60Hzというのは何か歴史的経緯を感じています。

(2004.09.14追記)
なんとなく納得しました。勘違いかもしれませんが。

200V/50Hz用のインダクションモータを200V/60Hzにつなぐと,トルク不足すべりが増加します。その結果,効率が低下,つまりモータの損失が増大します。結局モータが焼ける原因のひとつになるようです。

したがって,60Hz地域では,たとえば工場内変圧設備などでは3相220Vを生成し,これを用いることが慣例となっているということではないでしょうか。
サイクロコンバータで60Hzを50Hzに変換したり,60Hz用に設計された機器を用いるのであれば問題ないと思われます。さらに言えばインバータサーボドライバなどでは200/220V,60/50Hz両用設計がなされており,影響がないと思われます。

まとめ(自信なし):
・3相200V50Hz用に設計されたインダクションモータを,インバータなどで変換せずに生で利用する設備を,
60Hz地域で使うなら,220Vを用いることで問題を回避できる。

おまけ:
インダクションモータまたはこれに似た特性をもつものを全く含まない設備ならば,200V/60Hzで良い。
周波数に依存するもの,たとえば蛍光灯の点灯・安定回路は電圧に無関係に使用できない。
ようするに 50Hz用は60Hz地域では「使えない」。たとえ点灯してもすぐに切れたりする。
電力会社が家庭用などに供給している200Vは200Vである。

どなたか工場などの変圧設備の責任者の方など,ツッコミよろ(←態度わるい^^)
特に,60Hz地域の設備と50Hz地域の設備を両方面倒みていたりする,大井川をまたいだ地域の方!
バカな小僧の疑問を晴らしてください!

(2008.08.09追記)

オリエンタルモータの照代さんによれば、台湾辺りでは60Hz110/220Vのようですね。

「単相200V入力のモーターを、単相220Vの電源で使えますか?」

OKウェブにもこんな質問が。

200Vと220Vがあるのはなぜ?