名を残すために

大会社で突然制服作業着が更新されたりします。

赤字なのに,なんで今の時期にこんなお金のかかることをやるんだろう。

そういうときには,人事からのお知らせに注目していると良いですよ。

制服の場合,総務関係の偉いサンあるいは総務出身の重役さんがそろそろ引退する可能性があります。

引退と言っても定年だけではなく,ポストを譲る場合もあります。そんなときには名を残して引退後の再就職後の話のネタが必要なのです。

実は私があの制服に変えさせましてね。
実は私が都内の営業所を10箇所ほど拡張しましてね。
実は私が新しいロゴを決めましてね。

役員の手前くらいまで上り詰めたのなら,再就職先でもたくさんの人と付き合いがあります。自慢話を大量に用意しておかないと,ツライのです。

そういうネタの有効期限はせいぜい10年くらいで充分です。

お役所も同じです。毎年毎年「制度改革」などといって,ちょこちょこどうでもよいところばかり変更されます。毎年退官する人たちがいるのでしようがありません。

何かを変えたことを自慢にするのではなくて,変えた結果どんな効果があったのかを自慢するようにして欲しいものです。

技術者も同じです。

俺が〜〜の仕様変更を実装した。地獄のような作業だったよ。

そんな武勇伝は要りません。

俺が設計に関わった製品がヒットしてボーナスが出たんだよ。単なる営業努力の結果かもしれんけどね。

こっちの方が健全な気がします。