注射針でリセットがかかる

ごみためまんは,これまで長年採血の後の多量の冷や汗薄れる意識に悩まされてきました。

先日,献血後にすっころんで死亡した方のニュースを見て「あぁ,私も彼のようにならずに済んでいるのはほんの少し運が良いだけなのだ。」と思ったものです。

長年に渡る経験から以下のことを学習しました。

  • 町医者での採血は問題ない
  • 点滴で気分が悪くなったことは無い
  • 大きな病院採血コーナーでは必ず気分が悪くなる。

そして,針刺し時の副作用を読んでいて,「やっぱり針の太さと流速かなぁ。」と思い至ったのです。

大きな病院では採血量が多いらしく,1分くらい針が刺さったままの場合もあります。採血速度も速そうです。お忙しいようで。ところが私の場合,採血中には気分が悪くならないのです。

採血後,ガーゼを押さえて座っていると2〜3分後に,まず視界がチラチラしてきます。耳に雑音が聞こえてきます。これは失神前の特徴的な症状です。それからすこし吐き気がします。その直後,瞬間的に全身から汗が噴出します。どれくらいかというと髪の毛からポタポタ流れるくらいです。これがほんの十数秒間に流れます。顔は真っ青になっています。

こうなったら,薄れる意識に耐えて座り続けるか,横になるしかありません。横になれば,1分ほどで復活します。無理に座っていると,10分以上,同じ状態で吐き気に耐えることになります。汗は出続けるので,踏ん張り続けると,上着からズボンまでグッショリ濡れてしまいます。もちろん椅子もグッショリです。

大抵は大きな病院でのできごとですから,そんな風になったら誰かが気づきそうなものですが,ほとんどの場合,放置されます。大きな病院というのは,みんながみんな忙しく,気分の悪そうな人は放置される傾向があるのです。例外は歩いている人が大きな音を立てて倒れた場合だけです。座っている人がバッタリ横に倒れても見て見ぬ振りをされます。←経験者は語る

じゃぁ自分から声をかければ良いじゃないかと言われることがあります。あまり大きな声ではいえませんが,世の中のほとんどの人は「失神の経験が無い」という事実があります。だからピンと来ないかもしれません。頭を打って失神したり大怪我をして失神したりする場合は知りませんが,じんわり失神しつつある場合,

声なんか出せません。

あえて私がこんな話を書いたのには訳があります。

私が注射針関連ではじめて失神したのは昔つとめていた会社での集団献血の時でした。その後,係員からVVRについての説明も,何もありませんでした。どちらかというと「そういう人に来られて迷惑している」という態度でした。

厚生労働省はやっと重い腰をあげたようですので私も指摘しておこうと思いました。

ちなみに私の場合,献血開始後2分ほどで失神し,献血は中断され,15分ほど安静にしてから帰されましたが,会社の保健婦さんには「そんなことで自分の子供が大怪我したらどうするの」などと説教されるなど不当な扱いを受けた印象しかありません。つまり自分の血を見て気絶したのだろうというのです。

確かに血を見て気絶する人はけっこういますし,私が血を見たら気分は悪くなるのは確かです。しかしながら,それがわかっていて血液パックを見るはずがないでしょう?

採血や献血でのトラブルは主に精神的なというか肝っ玉の問題として軽く扱われすぎです。もし精神的な恐怖が主原因であれば,目の前で何十人もの人が次々と採血される採血センターで30分も待っていられるはずが無いのです。

世の中にはまだこういう予断のみで判断されて不当に扱われている事柄が多数あります。