潜入調査の失敗事例

インスペクタって言うんですかね。

上層部が金で雇った人間を現場に送り込んで、現場の様子を調査させる訳です。

飲食業ではインスペクタのアウトソースも常識ですよね

孫孫請けまで仕事を流しておいて、コンプライアンスがどうとか徹底させるつもりなら、今後はインスペクタによる潜入調査も必須になるでしょうね。

企業統制として当然でしょ。

比較対照として適切かどうか知りませんが、産廃処分問題があります。無理なコストダウンで産廃処理業者に産廃処理を依頼したりするから、ゴミをリサイクル資源と偽って、有害物質を舗装材に転用してタイホされたりする事件が起こってしまうのです。

つまり無理に単価を叩いて、素性も知れない人間を遣って、あるいは二重三重に違法に派遣して、あるいは偽装請負させる結果となるのは、元請けにも責任がある訳です。

問題を起こせば、中間搾取会社も同罪です。

自浄作用の働かない原因のひとつを挙げておきます。それは、恒常的な人手不足によって取引先を切れないことです。

この理由づけはいかにももっともらしいです。「いつもいっしょに仕事している相手じゃないと安心して任せられないのは当然じゃないか。」

しかしながら、この言い訳によって、仕事の内容や契約内容、あるいは仕様でもって仕事を請けているのではなく、単なる時給で働く労働力の提供業務でしかないことが明らかになるのです。それは口入屋といって違法行為なのです。

どんなに契約書の文面を取り繕って、顧問弁護士と相談したって、だめなんです。実態がここに書いたようなものであるなら、いずれは厳しく取締を受けます。そうでないと、外国からの労働力の導入の障壁になるからです。

もちろんすべての現場に取締官が出向いてきてイチイチ摘発されたりすることはありません。見せしめに大企業で「事件」が起きるだけのことです。

しかしそのあとは顧問弁護士さんも急に態度を変更します。三年間のうちに、「クリーン」に移行しましょう、と。平成二〇年あたりがターゲットでしょうか。

ISO9000シリーズもそうでしたが、どうして新しい規則と逆手にとって、益と為す考えをひねり出さないのでしょうか。

従来のあいまいな契約であいまいに縛られて生かさず殺さずで仕事をするのをやめて、きっちり仕事の範囲を決めて仕事を出し、請ければいいだけのことじゃないですか。

そりゃもちろん細かい紛争は起こるでしょうが、そういうウザイことを解決するために弁護士にカネを払っているのであって、それとも何ですが、弁護士って言うのは、車に取り付けるレーダー発見器のようなものであって、実際に取締官が来たら逃げ出すような連中だってことですか?そんなのしょうもないことのために一体イクラ払ってるんです?

さてやっと本題です。

まさか自分たちが上層部から調べを受けていると思う人はそうそういないわけです。いわんや客が高いカネを払ってインスペクタを送り込んでくるとも思っていないのでしょう。

しかしですね、会社が何十台もまとめ買いした某PHS端末を普段目にしていて、同じ端末を個人で使っている通りすがりの外注を見かけても何とも思わないものなんですね。

というわけで、以下のウリでアイテー業界のインスペクタをニュービジネス認定します。

  • コンプライアンス調査
    • 情報漏洩
    • 違法派遣、偽装請負
    • かけ持ち係数調査
      • 単価のネゴのネタ

実は三つ目がもっとも意味があったりして。
製造業では、アイミツ取って、雑誌を数冊読んで勉強会にでも出てれば立派な購買としてやってけるわけですが、アイテーでは二〇年くらい遅れているわけです。