便秘でお悩みの方には申し訳ありませんが便秘とは関係のない話です。
BIやナレッジマネジメント、あるいはデータマイニング、果てはWeb2.0などで小銭をかすめ取った人が相当おらっしゃるようですな。
世界金融危機’08では、あやしげなリスク分散手法を用いた怪しげな金融商品がリスクを世界中にばらまいたという説明を目にしました。
リスクを分散させたはずの商品に、本来ならリスクを取らない資金が投入されてしまったと。あたかも年金資金や大の銀行が詐欺被害にでも遭ったかのように。
ほんとうでしょうか。
商品を売る側はパンフレットにこんなふうに書いていたはずです。
低リスク(~2%ゲイン/年)
中リスク(~3%ゲイン/年)
高リスク(~5%ゲイン/年)
オススメ!(7.5%以上!!!(*注))
*注の部分がくせもので、お勧め商品は格付け会社の格付けもない、造りっぱなしの商品だったはずです。
PCパーツショップでいえば、かご売りです。
箱入り
バルク
かご売り(*ドライバは自分で探してね☆)
もともと大した価値がないものに、値札を付けて売っていたのか、金融工学によって価値を付加したのか、はっきりさせてほしいと思います。
そうでないと、やっぱりかご売りのパーツを買うやつはただのばくち打ちで、まともなやつはメーカー保証のある箱入りを買うのが当然という話になってしまいます。
モノとちがって、大した価値のないものを集めてきて統合すればそこから知が抽出できるという情報処理詐欺についてはどうでしょうか。
1000人あつまって、少しずつ知恵を出して集めたら、みんなハッピーになれるような知恵が湧いて出てくるのでしょうか。ほんとですか。
少なくとも20世紀後半以降、プロジェクト遂行では多すぎる人と人とのコミュニケーションのオーバーヘッドが大きすぎると語られ続けています。集合知ではそれを無視できる理由が何度考えても理解できません。
チラシの裏を書き綴っておけば、あとで誰かがそれをもとに考えることができるというような説明では、時間の問題を無視しすぎです。見つけるより考え直すほうが早いかもしれませんからね。
しょせん尻からひねり出したものは糞であって、カレーにはならないという話です。
どんなトリックでもそうだと思うのですが、信じ込ませれば金は取れます。勝ち逃げも簡単です。優能な経営者の皆様が好んでお使いになる、「早い者勝ち」というわけです。