在宅勤務支援業
在宅勤務者がさぼらないようにするために、雇用主は瑣末な作業を押し付けます。
例えば以下のようなものです。
15分に1回ごとにキャプチャを入力させる
仕事に集中しているかどうかを計るセンサの装着を義務付ける
やたらと詳細な作業報告書を提出させる
在宅勤務者が、これらの瑣末な作業をアウトソースしたいと考えるのは当然のことですから、その手の業者がワラワラと現れます。
つまり、在宅勤務者に代わって、
在席代行(a.k.a.代返)
集中代行
報告書作成代行
というような作業を遠隔地で請け負うわけです。これに関連して、
IPアドレス偽装
生体認証Hack
VPN飛ばし
などの技術的な問題を解決する専門の業者も沸いてきます。
労務や、経理など、業種にかかわらずに代行可能な仕事については、本筋の作業までを請け負う業者が現れます。すると何がおこるか。
仕事はすべてアウトソース会社に丸投げして、
仕事しないで儲ける在宅勤務者
が現れるわけです。自分が在宅勤務先から得られる報酬の何割かをアウトソース会社に払うだけです。あとは一日遊んでいればよいのですから、低報酬でもやっていけます。かけもち仕事で大もうけも夢ではないでしょう。
これはある種の「アカウントビジネス」です。「在宅勤務者」という椅子=アカウントを入手できる人が得られる特権になるのです。
当然のことですが、アウトソース会社では、孫請け、曾孫請けに仕事を丸投げしてコスト削減しようとします。
どこかでみたような風景です。これ以上は冗長なので説明を避けますが、在宅勤務の労務管理というのはかなり難しいです。
上記の問題に気づいている企業では、リアルタイムコラボレーションツールで在宅勤務者をPCにしばりつける作戦を選択するところが多数出てくるでしょう。
# Webカメラで勤務者を相互監視させるのが良いかな。
トイレのために離席した時間までカウントできる、夢の管理社会の完成まであと一歩です。