アンブレイカブルという映画をご存知でしょうか。
「殺しても死なない」ヒーローを探すために、
大事故を引き起こして大量殺戮をおこない、
生き残りを、さらにテロに晒す。
この重水を集めるプロセスに似た作業を繰り返して、
鍋の底に溜まった「死なないヒーロー」
そのプロセスはいかにもむごたらしいものに見えますが、
人類を含む生物の歴史の本質とたいして変わりありません。
我々はみな、大量絶滅の生き残りなのです。
ペストやチフスが流行しようが、鉄の雨が降ろうが
絶滅しなかったのがジンルイ。
我々は生き残りの子孫なのです。
生き残りについては、生命の本質でありますので、
人為的操作、たとえば大量虐殺を利用しても、
時間短縮くらいしか効果は期待できません。
メンデルの豆の実験のように。
ここではもうちょっと違う試みを紹介します。
活きの良いインゲンを大量に集めてきて、
「サイコロの6の目が出やすいインゲン」を探します。
「運の良いインゲンを探す」なら
死なないヒーローと同じじゃないかと
思われるかもしれません。
そうではないのです。
本人と関係のないサイコロの目に偏りのある
インゲンを探すのです。
そうしてサイコロを100回振って、90回以上6の目が出るインゲン、
さらにそれを週に1回実施して、毎回同じ成績のインゲン
そんなインゲンを集めて来て、
困難なプロジェクトのマネジメントをさせるのです。
きっとプロジェクトの行く末は約束されたものになります。
6の目が出るのが100%の成功を約束するものなのか、
失敗を約束するものなのかは、今後の研究しだいです。
ですが、プロジェクト成功請負人と呼ばれる人々の一部にはこの種の
インゲンが混じっているようです。
知識や技術ではない、「運を左右する能力」をもつ人々です。
# 本人の運がよいわけではないことに注意
技術や方法論、リソース管理などにフォーカスしすぎていること。
現世ジンルイが直面している問題の本質は、
その辺にあるのかもしれないと指摘しておきます。
最後に念をおしておきますが、
「何をやってもうまくいく」、ではなく
「関わったものをうまくいかせる」です。