不定期ウィークリィFYI:口語を文字化する問題のケーススタディ

先日、テレビで子供のLINE問題で例が挙がっていました。

 

例:

A子:あしたみんなで映画を観に行こうか?

B子:いいね~

C子:私も行きたい!

B子:C子はなんで行くの?★

C子:・・・

以前、同様の国語の問題を、

受け取る側の感受性の問題

と切って捨てる解説を見たことがありますが、ありえないですよね。

 

なんで行くの?

の記述には、少なくとも2つの意味があり得ます。

1)行く理由を尋ねている

2)行く手段を尋ねている

で、B子さんは2)のつもりで聞いているのですが、C子は1)として受け止めてしまい、

私が行っちゃいけないってこと?

というナガレになるということですね。

でまぁ、これを読んでいる中でも数%の人々は、

なんで行くの?

と聞かれても何とも感じず、

C子:そりゃぁ行きたいからに決まってんじゃん

と返し、

B子:あはは。ちげーよ。電車にすんのか自転車にすんのか聞いてんだよ。

C子:あ~そういうこと?わかりにくいんだよ、あんたの聞き方は。

と自然にナガレる場合もあるにはあります。

 

そういう方々には、この問題設定の意図自体が理解できないかもしれませんし、同様のトラブルを日々まき散らしているB子さんタイプかもしれません。

これをC子の問題と考えるのは誤りで、正すべきはB子の国語の問題と考えるべきなのです。

 

書き言葉で、

にわにわにわにわにわとりがいる

と書かない理由は何でしょうか。意味が通じにくいからですよね。

ですので、手段を聞くのに

なんで

じゃなくて、

バス?自転車?

とでも聞けばよかったのです。絵文字でも良かった。

 

これは文字コミュニケーションにおいて、

めんどうだから

と、誤った省略についての問題なのです。

あるいは言葉の選択の問題です。

生まれた時からケータイで文字コミュニケーションしてる

という割に

話し言葉と文字言葉を使い分けられない

連中が多数湧いているのが問題なのかもしれません。

 

でまぁこんなレベルのことは、スマホ世代関係なくて、紙ベース時代でも同様だったわけです。

いくら叱られても、まともな文書が書けない人がいて、それは問題定義が誤っているのです。

話し言葉と書き言葉は根本的に違うということを教えるところからスタートすべきだと思います。