既知の小さい問題なら、論理的思考が重要となるでしょう。
ごみためまんは、問題解決プロセスについてはデバッグ経験で身に着けた(つもりになっている)のでかなり偏っていると思います。
しかし幸いにもかなり多くの経験が、容易に掌握可能な純粋ソフトだけではなく、電子回路や機械などインゲンの手の及ばない世界での経験があります。
それでなんとなく思っていることを書いておこうと思います。
まず並列化の問題です。
こんな障害、
論理的に考えれば
すぐに対処法も
わかるでしょうが。
というセリフが聞こえてくる場合、
Aさんにとって既知の問題が
Bさんにとっては既知ではない
という情報の”並列化”の問題があります。
世間では「情報の共有」と呼ばれる何かですね。
個人的にいくら貴重で重要な情報を共有フォルダに置いたとしても
見ない人
見てもすぐに忘れる人
にとっては意味がないのです。
先のセリフのとごとげしさは積極的に情報共有しているAさんが、物覚えの悪い、あるいは自主的に情報を取りに行こうとしないBさんに対して感じているイライラの現れなのかもしれません。
でまぁ、多数の既知の問題を整理して頭(ヒューマンブレイン)に放り込んでおき、「論理的に演繹」可能な場合、スマートな問題解決が可能です。
そのためには
既知の問題を集約しておく
整理しておく
必要があります。これにはコストがかかります。そしてまた全ての問題を毎度毎度新規に解決する場合のコストとのトレードオフがあります。
ここまで考えれば分かると思うですが、
容易に演繹可能な
“似たような問題”
が繰り返し発生する場合で無い場合、トレードオフにより、
既知の問題についての
集約
整理
情報共有
するためのコストが”合わない”という状況も確かに存在します。
北海道のコンビニ店員の
”雪かきノウハウ”が
沖縄のコンビニ店員の役に立たない
というような極端な例をイメージしても良いでしょう。
さて、これは
問題解決についてのコスト最適化問題
の一種ということです。
今は2つのパターン、
・情報共有派
・情報共有しない派
の極端な例で書きましたが、大きな問題や大きな組織での問題解決では、多数の選択肢が現れます。
例えば20人くらいの小グループで、製品ラインが3本走っていて、開発運用の問題解決について考えるとしましょう。
決めるべき変数はたくさんあります
・情報共有の有無
・既知問題の整理のためのコスト割合
・どのラインから適用するか
そしてまたすべての決定には「タイミング」が絡んできます。
全ての物事には順序依存性があるのです。
そこで、変数やタイミングの組み合わせを検討するとき、容易に組み合わせ爆発が発生することはお分かりかと思います。
インゲンはこのとき、極端な組み合わせは無意識に枝刈りをするため、
実際の組織運用では
それほど操作可能な変数は存在しない
という話に矮小化して考える癖があるようです。
実はこの「操作可能な変数は少ない」というのが曲者で、
前例主義
担当者依存
の「スーパーローカルルールセット」による制約だったりします。
考え方の順番が違うだけで結論は同じように見えますが、
どうせ組み合わせ爆発するから
最適な変数の組み合わせは
どうせ分からない。
つまり準最適化で充分なのだ
と考えるのと、
ここではこのローカルルールがあるから
組み合わせ数はそれほどない
つまり考える必要なんてない
決まったとおりにやればよい
と考えるのは実は大きく違うのです。
何が違うかというと、「やり方を変えようとしたときのスタート地点」が違うのです。
インゲンはスーパーコンサバなナマモノなので、この差について無頓着ですが、そこで捨てているものが非常に大きいということにそろそろ気付くべきでしょう。