BH(ブラックホール)とS〇SK

奇妙な偶然ですね。

先日配信された、例の人月・口入屋・人売り・SIer大嫌いのニッケー名物記者の記事を眺めていました。

人月商売のIT業界はブラックホール、落ちたら逃げられないのに説教して悪かった | 日経クロステック(xTECH) (nikkei.com)

経営が苦しいので下請けのソフトウエア開発に手を出すわけだ。ソフトウエア開発と言えば聞こえは良いが、SIerが仕切るシステム開発の現場に手配師役のITベンダーを介して、SES(システム・エンジニアリング・サービス)契約で自社の技術者を送り込む。つまり、人月商売の多重下請け構造の下層に位置するITベンダーと同じように、人売り業に手を染めるわけだ。

上記の例では誰も使わないクラウドサービスにチャレンジするスタートアップが挙げられていますが、各種決算資料を観る限り、国産〇S開発老舗企業までもが、その利益の大部分をSESモドキで稼いでいる状況です。

最近では、新たなレイヤー「持ち帰り開発」での差別化をはかっているようです。

  • 常駐技術者派遣:実態は偽装請負 or SES)
  • 持ち帰り開発:「優秀な自社社員」が率いるパートナー技術者チーム

昔、SESの案件情報を流す口入屋企業の社長が、「持ち帰り案件なんか300%ありませんから(怒)」と言って常駐案件ばかり回していたのを思い出しました。

「持ち帰り開発」は、オフィスの賃料やら光熱費やら総務的な人員などがかかるので、せっかく技術者の人月から抜いた中抜き分が目減りしてしまうので、真正の人売り業者は、やりたがらないのです。

しかるに一方、少し考えればわかることですが、持ち帰り開発も以下の体制なら経費は減らせます。

  • 自社には「優秀な自社社員」を配置
  • PJ開始時にはパートナー企業から技術者を自社に派遣させる←ここはちょっとコストがかかる
  • 増員時にはパートナー企業に「持ち帰らせる」

最初から長期の案件とわかっておれば、あとで充分モトが取れます。

おっと脱線が過ぎました。

で、ニッケーの記事にS〇SKが実名で「人売りビジネス中興の祖」と書かれていて、ニヤついていました。

驚いたのは翌日のラニーです。なんとS〇CSKが「参考銘柄」として挙げられているではありませんか。業績安定、製造業にも人売りして、見通し明るいなどと。

ラニーの番組はスポンサー企業の意向が出やすいので何とも言えませんが、ニッケーとラニーはいつも愉快なネタを提供してくれますね。

過去のB・H(ISDN解析ソフトじゃないよ笑):