詐欺師が派手な暮らしをしていたという報道

先日、全国的な事件に発展したFX投資詐欺事件の報道について少し違和感を感じたのでメモします。

事件は、楽して儲けたい被害者が、「この教材で必ず儲かります」という営業トークに引っかかって数十万円の教材を買ったが儲からなかった、というものです。

営業トークで、必ず儲かる、は言ってはダメですが、必ず儲けられるようになります、はグレーゾーンという認識です。

さて、そんな詐欺事件と騒がれている話の元締めの人が隠し撮りでゴルフ三昧の姿を撮影されていました。
汗を流して働かず、高級そうな時計を着けて高級なそうな車に乗って、という映像です。

この人が売り方を広めた商材の中身は知りませんが、うまく売る組織を作り上げたというだけのことですよね。
高級そうなモノを持っていることや、汗して働いていないように、見えることは関係ないですよね。

だって考えてみてください。
斜陽産業とはいえ今でも、大手銀行勤務の人は、高そうなスーツを着て一等地の家やマンションに住んでますよね。
支店も都会の便利な所で高そうなランチ食って偉そうに会計してますよ。

彼らが窓口で売っている投資商品は何ですか。年間の手数料が期待利率を上回るような投資信託。15年元本が消えてなくなる見事な商品設計。
3ヶ月だけ高金利の外貨預金。
大した被害じゃないと言い訳するのかもしれませんが、40年勤めた退職金を外貨預金に、全額預け替えさせられた話をつい一年前にきいたばかりです。
(たまたま円安でスーパーラッキーですが)

やってることは同じアナのムジナでしょ。
銀行だから訴えられないとタカを括っているのかもしれませんが、弁護士あまりの昨今、カバライ、ミバライ、に続いて、儲からない投資商品販売が槍玉にあがることも充分あり得るとおもいますよ。
窓口での委託社員に全ての責任を押し付けるスキームも、返還請求の前では無意味です。
もし最高裁の判例を取られたら、ですが。

銀行が詐欺師と言いたいわけではないですが、お金を持っている見込み客に、大して儲からない商品を売りつけるだけでなく、外国と比べて法外な手数料を取って、より儲かりにくくしたビジネスがいつまでも許されると思っていたら大変なことになる気がします。
大方は自爆営業で被害者が身内だから大丈夫という甘い見通しなのかもしれませんが、文字通り甘い考えな気がします。