昨年、契約を更新したときに書いたネタが下書きのまま眠っていました。
オープンバリューだかなんだかの特例で、個人名義で1ライセンスだけでも2年契約できるんですね。知らない人は、 ”個人でオープンライセンスなんか契約できるわけないじゃん” とか言い放ちます。困ったものです。
で、ふとMSのサイトを見ていたら、業務委託、派遣、出向についての注意書きがありました。
Visual Studio with MSDN Subscription – 業務委託契約下、派遣社員などの使用可能範囲
Visual Studio with MSDN Subscription は、開発者に提供されるライセンス形態で、通常ご契約と同範囲の組織のユーザー様のみがご利用いただけます。
下記の場合には外部のユーザーが利用を許諾されます。ただし、この場合でも他のライセンス条項の範囲内でご利用いただく必要があります。出向社員・派遣社員などの場合で、出向・派遣先の会社の業務にのみご利用される場合
ただし、この条件下においても、ライセンス条項は有効であり、1 ユーザーごとにライセンスが必要となります。
これ以外のご利用についてはライセンス条項をご確認いただき、許諾される範囲内でのみご利用ください。なお、マイクロソフト ソフトウェア ライセンス条項 (使用許諾契約書) はこちらをご覧ください。
http://www.microsoft.com/japan/msdn/subscriptions/prodinfo/license/license.aspx
翻訳したのか、なにかよくわかりませんが、さっぱり意味が分かりません。
派遣や出向で問題になるのは、派遣社員や出向社員が、派遣または出向先の組織の設備を使って業務を遂行するということです。
つまり派遣会社や出向元会社がソフトウェアライセンスを保有していなくても、派遣先や出向先が保有しているライセンスを ”使わせてもらう” ということが日常的に見られます。
例えば、派遣先のPCにマイクロソフトオフィスがインストールされているとして、そのライセンスは、派遣先の会社が購入したものでしょう。
同様に開発ツールのライセンスについて、誰が契約して誰に使わせることが可能なのか、以前から気になっていました。
ちなみに、偽装請負では、ライセンスがどうのこうのいう以前なので省きます。
なにしろ、違法な就業状態を前提にして、ライセンスの問題をとやかくいうのはナンセンスですからね。
で、 ”回答までしばらく待て” という第一報から数日・・・MSからの返事は、物悲しいものでした。
”ライセンスについては個別に回答しない。勝手に読めるように読め。”(要旨)
とのことでした。なにしろメールは引用禁止だそうですから、ここに文面を載せられないのが非常に残念です。
まぁ、いずれにしてもよく見かけるこんな風景はライセンス違反であると指摘しておきます。
いやぁ。ご心配なく!
ウチではね、協力会社サンの頭数分だけ、MSDNのサブスクリプションを持っていますから。
開発ツールやらOSやらはじゃんじゃんインストールしてもらって大丈夫です。
コンプライアンスはバッチグーです。
というのはNGの場合がほとんどかもしれないということです。ポイントは、
1 ユーザーごとにライセンスが必要となります。
の部分です。これは人数が合っていれば良いのではなく、どうやらユーザの名義ごとにライセンス締結が必要ということのようなのです。もちろんこれはごみためまんの勝手な解釈ですが。
いわれてみれば当たり前で、最初、山田太郎で契約したものを山田花子が勝手に使えるわけがありません。
ある会社が契約したライセンスを、下請けの会社が自由に使いまわせるという条項があるかないかがポイントです。これが派遣社員ならもちろんYesでしょう。
マイクソソフトは、すくなくともソフトウェアのレンタルを認めていません。(追記注意)しかし、ソフトウェアがインストールされたパソコンのレンタルを認めないわけにはいかないでしょう。つまりOSや開発ツールがインストールされたパソコンを下請け会社に貸与してもかまわないはずだというわけです。もちろんそれもYesですが、MSDNのサブスクリプションライセンスはだめだろうと、ごみためまんが言っているのです。
パッケージ版をまとめ買いして、パソコンにインストールして、そのパソコンを貸与するのはOK。サブスクリプションのライセンス数を社員と下請けの頭数だけつじつまあわせするのはNGだと言っているのです。
パソコンのレンタルがOKなんだからMSDNもOKに決まっているじゃん、という万引き小学生の言い訳のようなことを平然と言っている一部上場企業の管理職には、地獄に堕ちてもらいましょう。こんな連中がいるから、われわれ零細事業者が高いライセンスフィーで苦しむことになるのです。
そんな会社の社名を知りたい人は、21世紀型マルチネットワーク互助会、ごみため朋友会への加入をオススメします。年会費は3,150円、税控除も受けられます。
(2008.03.04追記)
マイクロソフトがソフトウェアレンタルプログラムを提供していることを、つい先日知りました。
・・・下記取扱企業に対しレンタル用コンピュータへの当社ソフトウェア製品のインストール及びユーザーへのレンタルを許諾しています。
パソコンレンタル会社に特別許可を出しているわけです。
そして対象製品はOffice系のみです。開発ツールは未対応。
ソフトウェアレンタルプログラムがあるからといって早合点して、ごみためブログを批判するのは筋違いということです。