中国人がおこってます。
欧米や中東の金持ち企業が中国企業に委託するのは製造ばかりです。
ウマミのあるシステム開発業務はみな日本企業にとられてしまいます。
付加価値を高めて頭数当たりのGDPを増やすために中国共産党は動き出しました。
まずはシステム開発業務の委託の市況を調査しました。
共産党関係者は、
リーベンレンはきっと1万円/時間くらいのチャージを取っているのだろう。
しかしそれでは年間1億円程度のプロジェクト予算では、
100時間/月*12ヶ月=1200時間/年/1人で計算するとたった8人程度しか動かせない。
10億円でも80人だ。
中国でリーベンレンの平均的な開発者と同じパフォーマンスを出せる技術者なら、5000円/時間くらいで調達できるので、倍の160人を動因できる。これは売りになるのではないか。
とタカをくくっていました。
ところが。
サンプルA:
欧州企業から日本の一流電機メーカへの開発・製造委託
製造チャージ 3500円/時間
開発チャージ 7000円/時間(ディスカウントあり※)
※割引は、納期指定がゆるい場合、最大で30%程度
急ぎの仕事でないかぎり、余った人員をまわすだけなので、5000円/時間を切る見積もりを提示していたのです。
しかもリーベンレンは、中国人とちがって、単能工ではありません。開発業務の複数工程を一人で担当できます。
中国政府はこれをリーベンレンによる人件費のダンピングだと主張します。
日中の体感的な物価の差や労働者の受け取る手取り時給を考えると、中国人開発者の5000円/時間のチャージは高すぎると感じるかもしれません。
理由は簡単で、中国技術者市場の中抜き率がひどいだけのことなのです。
自称日本人技術者が、薬剤師と同じ時給2500円で働くとき、開発チャージ7000円/時間の元請なら、ナカヌキ率は50%~75%程度です。
中国で5000円/時間のチャージなら、中抜き率が95%越えということですな。
いっぽう不安定な開発請負事業で、多数の開発者を飼い殺すためには工場の家賃や光熱費など膨大な間接費がかかります。それらはすべて開発チャージにのっかってくるわけですね。
大企業が社畜を安月給で飼い殺して間接費を浪費するのと、口入屋がナカヌキするのとはたして何が違うのでしょうかね。