鉄筋切ってナンボ

実績を発表しないんだから自浄作用なんか沸いてこない

で,

・・・そんなことを書いていて思い出しましたけど,震災後のJRだかJHの橋脚補強工事にからんで,「補強工事のときコンクリに穴をあけて鉄筋を切っちゃっていた」というマヌケな件がありましたよね。あれどうなりました?つい先日もどこかの公営住宅でエアコンダクト工事・・・

と思い出話をしていたら,また発覚したらしいですよ。ちなみに八角は,香辛料でタミフルの原料ね。

首都高、耐震補強で鉄筋切断…ひび割れとの関係調査へ

東京都港区の首都高速都心環状線の橋脚の梁(はり)部分に亀裂が見つかった問題で、阪神大震災を教訓に1996年に行われた耐震補強工事の際、補強材を留める金属製のアンカーボルト付近の鉄筋を誤って切断していたことが3日、首都高速道路会社の調べでわかった。・・・(読売新聞) – 2月3日

いやぁ。だからですねぇ。鉄筋を切るには,鉄筋を切る能力のある道具を使わないと,切れないですから。え?まだ分からない?だ〜か〜ら〜。コンクリに穴明けるだけのホルソーだと,鉄筋にひっかかったら止まっちゃいますって。刃は飛ぶし,エライことになりますよ。へたすりゃギアのヤマが飛んじゃって,ギアボックスがオシャカですがな。

つまり「誤って」というのが限りなく疑わしいんですってばさ。しらじらしいなぁ。

私の勝手な想像では,この十年ちょっとの間におこなわれたいわゆる橋梁の補強工事の類は,6割方がムダですよ。補強でプラス・鉄筋切った分でマイナス。相殺でチャラならまぁいいんですが,実際には肝心な部分の強度を下げちゃっただけの工区がほとんどでは?

鉄筋を切っていなくても,折れたサイドミラーをクラフトテープで固定して走っている軽トラと同じでしょ。そもそもの橋脚や橋梁の強度は,計画時点の机上の空論値であって,設計施工の結果はロクに測定もしていないのですから。