現代日本のすり合わせ技術力を支えるもの

それは一本道RPGです。

悪の権化を倒すためには・・・

封印のための伝説の石が必要で

伝説の石は山奥のなぞの民が守っており

なぞの民は聖なる水源が枯れたことで困っていて

聖なる水源にはニンゲンに子供をさらわれた水棲怪物が住み着いていて

さらわれた子供は異国の動物園で見世物にされて

動物園のオーナーは金に目がなく

勇者さめは仕方なしに莫大な賞金が得られる闘技場へ向かう。

これをもっと細かくブレークダウンしたものをひたすらこなす能力が磨かれます。

レベル上げは場面転換の時間稼ぎで舞台芸術の暗転と同じです。

最終製品を望ましい品質コスト納期で完成させるためには、このRPGの展開よりも数多くの問題をクリアしなければなりません。

そのときに、各問題の担当会社や担当者に権限を与えて任せてしまうと組み合わせ技術になり、勇者さめが直接相手の現場に乗り込んでいくのがすり合わせ技術の本質ではないでしょうか。

明確な仕様書でやりとりするメリットは多いですが、誤解のないような仕様書というのはあいまいな部分を取り除くために、仕様に直行性的なものを求めてしまいがちです。いきおい寸足らずやオーバースペックが発生します。

すりあわせでは、こちらの寸足らずはあちらが、あちらのオーバースペックは削ってもらうというように柔軟な対応が可能です。

俺様は将軍

配下の武将に指示を与えて成果を分配する

それが俺の仕事

ではなく、

勇者みずから瑣末なことも次々と解決する(しようとする)

というところもポイントです。

ちなみにRPG以前にも里見八犬伝や指輪物語のような、数珠繋ぎルールベースの教本は多数存在していました。