都合の悪い記事を追記でごまかすこと。
こちらの古いエントリをゴラン高原。
定時後の休憩時間は合法的なサービス残業のための定石- ごみため(ー日ー膳!)
(2009年2月6日追記)
リンク元を見ていて気づきましたが、残業代抑制手段としてしゃあしゃあと解説しているサイトがあるようです。
サービス残業対策その3 休憩時間を活用する
リンク先の記事に、追記のようなものがあるんです。
休憩時間は従業員が自由に利用できるようにしなければなりませんので、実態として休憩時間に働かせることがないように管理する必要があります。
<社会保険労務士 PSR正会員 森川 康治>
このコメントは、妙な感じがします。
記事の本文の最後には、
残業が恒常化している場合は、休憩時間を終業後に別途与えることで、終業時刻を変えることなく、残業時間を削減できることができます。
とあります。2時間残業が必要な作業があるときに、コメントのように「実態として休憩時間に働かせることがないように」30分休憩をさせたら、残業時間は2時間のままのはずで、帰宅時間が30分遅くなるだけです。
この本文は、サービス残業削減のためのアドバイスとかかれていますが、実際には、サービス残業推奨のアドバイスにしか見えません。(意見には個人差があります。)
社労士がいうとおりにすれば、サービス残業は変化しませんからね。
というわけでリンク先のページ全体でいっていることは、
・定時後に休憩時間を設定すれば、残業支払いを減らせるかもしれない
・しかし「実態として休憩時間に仕事をさせていないことを証明する何か」に注意しろ
という安っぽい脱法アドバイスなわけです。
実際多くの現場では、頻繁に「休憩時間の遵守」アナウンスメールが流れていたりするはずです。例えば休憩時間中は照明を暗くしたり、車内アナウンスで休憩時間のルールを通知したり。
まじめなところでも、ディスプレイの電源を切らせたり、会議室の予約システムで休憩時間をはさんだ予約がおこなえないようにしている程度です。
この手の追記でごまかす手法(リンク先および、このエントリ自体も含めて)を今後は「ツイッキー」と呼ぶことにしましょう。
大御所連中がうっかり筆をすべらせてしまってブログが炎上しかかったときによく見かける手法でもあります。