スリーダイヤは「現場が暴走した」で話が済んだ違和感

もう昨年のことですが、こんなニュースがありました。

「お前の肩に1000名の生活」 三菱電機不正の報告書から

年収2500万円のニンジンに釣られて率先して不正に加担したというビッグ○ーターの店長は、「クビになりたくないから上司に言われた通り不正に手を染めた」で逃げるわけです。

一方スリーダイヤは「ダイ○ラーやダ○ホに不具合報告するといちいち仕事が増えるから黙って不正した。そうしないと上司から押し付けられた納期が守れないから。」と現場が言うわけです。

同じことじゃないですか?
直接不正のやり方を指示してなくても、不正をしないと守れない納期を押し付けて『とにかくなんとか納期を守れ』と【フォロー】(補足:他の多くのニポーン企業と同じく、スリーダイヤにおけるフォローとは助け舟をだしたり生暖かく見守るのではなく、催促するという意味です)するだけの上司が、不正なしで納期を守る手段、やり方、予算を部下に与えないのは、ビッグ○ーターよりも悪質だと思いませんか?
なぜなら上司は責任を取るつもりがない一方で、不正をしないと納期が守れないことを知っているからです。

ビッグ○ーターでは、まともにやっていたら達成不可能な数値目標を守るための不正のやり方を具体的に指示しています。
こちらの方がマシなのかもしれません。

いずれにしても、スリーダイヤはCMバンバン増やしたおかげか、すぐに鎮火しましたね。

ごみため的に期待していたのは、スリーダイヤの最終報告書に「今後は【フォロー】を【催促】の意味で使わないようにする」という記載があることでした。それがあるだけで、「俺の仕事は上からフォロー(催促)されたら、右から左である下にフォロー(催促)をするか、その指示を出すこと」などと、120%誤った理解をしている組織全体を変えるきっかけにできたかもしれないのに。惜しいことをしましたね。

数年前、スリーダイヤの役員や管理職の報酬が高いというニュースが流れていたかと思いますが、実態はビッグ○ーターと同じで不正まみれならそりゃ儲かるよね、しかもB2Bだから、客もあんまり逃げないし、という感想ですね。

しかし実際には報告書の作成自体がフォロー(催促)されたという体たらくで、終わったのかなあと妄想しております。