先行投資が回収できないことが決定的に。
ばかみたいなバックボーンの建設が続いています。
そのわりに、未だにネットサービスなるものはサッパリ普及しません。
このままではバックボーンにはチョロチョロとしかデータが流れないことになります。まるで大海原に小船を浮かべたような・・・
おっと表現が下品でしたね。
とにかく、回線の元売が儲からなくなってしまいます。
上記は5年ほど前の感想ですが、光にテレビをのせるサービスも飽和してしまいました。
# 無線でできていますからねぇ。
もうネタがありません。そうなれば、逃げられない既存の顧客からカネを搾り取るしかありません。
4 PSTN固定電話の需要の減少
●PSTN固定電話は、携帯電話やIP電話への移行等により、ユーザ数が毎年1割程度減少。
●将来的に、PSTN固定電話ユーザがどの程度残っているかについて現時点で見通すことは困難だが、一定程
度のユーザは残ることを想定。なお、それらのユーザをどのようにIP網へ収容するかについては、今後更に検討。
2009年の時点でPSTNは4300万加入、IP(ひかり電話)1400万加入というグラフが出ています。
以下の財務情報の方が最新です。
2,3年以内にフレッツ光の加入数が加入電話(PSTN)を越えるのは確定的なことのように見えます。
古株ならご記憶でしょうが、FTTH計画では、ラストワンマイル問題というのがありました。
電柱から宅内までの配線をどうするか、という問題です。この問題はフレッツ光の契約者に工事費の名目で転嫁し、安物ルータに法外なレンタル費用を設定するという某社があみだしたADSLビジネスの手法で乗り切ることができています。
しかしながら先にあげたグラフをじっとながめればお気づきのとおり、
フレッツ光の加入者数>ひかり電話加入者数
となっています。となると、このまま放置すると最後まで
たいして通話もしないけど
“とりあえず”契約されている
メタル回線
が数百万加入残ってしまいそうなのです。これは大変です。
メタルの設備は維持費もかかり、更新にはベラボーなカネがかかってしまいます。
しかもたった数百万加入ではスケールメリットもくそもありません。
# ボッタクリ基本料を取っても足りないってどんだけコスト体質悪いねん
普通に考えればさっさと別会社を作って移管してしまえば済むだけのことのはずです(孫氏ならいかにもやりそうな)が、その移行を自ら遂行し、しかもかかるコストをユーザに転嫁しようというのが、このPSTNマイグレーションの実態なのかもしれません。
(意見には個人差があります)
このもうひとつのラストワンマイル問題を
みかかラスイチ問題
と呼称を定め、ウォッチしていく必要があります。
関連ネタ:
・撤去され続けるメタル電話線のリサイクルによる銅市場の下げ圧力