測定第一(Measurement First)

昔と違って手軽に測定できる(はずの)ものはたくさんあります。

半導体の日用品化は、10年前ならあきらめるしかなかったことを、簡単に実現できるようにしてくれています。

ただし、それも固い頭では活用できません。

例えば血圧の異常は、「病院で測るといつも正常」ということで長期間放置されがちですが、いまどきは数千円の血圧計で日常生活中で検出可能です。

 

例えば頻度の低い動悸や不整脈は、「24時間ホルター検査」でも検出が出来ず、悪化してから治療を開始するのがデフォルトになってしまっています。

(アイフォーンよりも安い)

 

もちろんこの手の心電計ではホルターのように複数点の心電図を記録することはできませんが、『調子が悪いときの波形』と「調子が良いときの波形」の違いは記録できます。

10年まえなら波形は数回分しか記録できなかったでしょうが、いまどきのSDカードなら、いくらでも記録できます。

あとはそれを地道に眺めてくれる医者にかかれるかどうかだけでしょう。

 

さて、今後は呼気や血液検査のキットの開発に期待です。遠隔医療云々の前に、在宅検査の市場にもっと目を向けるべきです。

 

というわけで荒稼ぎしていたのにパチンコ不況で痛い目を見たオムロンさんも充分に反省したでしょうから、そろそろ許してあげましょう。

 

(2011.06.30追記)

すでに立ち上がっている在宅医療市場は、ご存知の通り、人に言えない疾患の検査を匿名で受けられるという、詐欺まがいのものばかりなわけですが。

検査会社のコストダウンのためになりそうなデバイスは着実に開発が進んでいるようです。

【MEDTEC】村田、血液検査などに向けた「金属メッシュデバイス」を初披露、アンテナ技術の応用で実現 – デジタルヘルス – Tech-On!

簡単に言えば、血液検査の場合、ホストを塗布した金属メッシュデバイスに血液を1滴垂らせば良い、ということである。