不定期ウィークリィFYI:裁判に巻き込まれ(そうになっ)たら読む本

これがおすすめです。

事件記事のヤフコメなどのニュースコメントでしばしば見かける「それは弁護士を挟んだ方が良い」とか、「すぐに裁判所で訴えた方が良い」という文言があります。

あれ、実際に弁護士に相談したり、裁判起こしたりしたことがあるんですかね?

上に挙げた本にも書かれていたと思いますが、訴訟なんて誰も得しませんよ。
儲かるのは双方の弁護士だけです。

それでも世間知らずの零細企業の二代目三代目の貧乏ボンボン経営者なんかは、わずかなプライドのために、「訴えてやる!」とうっかりメールに書いてしまったりします。

普通に小中学校で学友と戯れていた皆さんなら、中途半端な金持ちのボンボンが言う「訴えてやる!」はただの負け惜しみだとご存じですよね?

しかしながら、今時の弁護士はこんな事をケツの穴が小さい三代目の耳元で囁きます。
『訴えてやる!と言って、実際に訴えない場合、脅迫罪が成立することがあります。お気をつけください。』

これも、世間体を考えて先代先先代からの苦言を、顧問弁護士が代わりに『あまり無闇にそう言う事を言うものではないですよ。』と諌めたいだけなのかもしれません。

ですが、タマの小さいボンボン三代目は、自分の思い通りにならない通りすがりの外注に対して、以下のように訴訟を起こしたりします。

・フィクションを含む経緯のサンプル
1.訴えるゾ!を連発
2.前にも訴えた事あるんだぞ!と余計なウソをついてしまい
3.それって脅迫じゃないですか?とメールに書かれてビビってしまい
4.顧問弁護士に頼もうと思ったら先代にバレて
5.自分のケツは自分でフケ!会社の金を使うな!と叱られて
6.弁護士の入れ知恵で独りで天満に行って少額訴訟を初体験
7.相手から通常裁判で反訴されて
8.顧問弁護士に泣きついて、先代にまた叱られ
9.2年近くの時間が経過して
10.最後は裁判所の和解提案で双方弁護士費用分程度のカネを取り返して終わり

例えば、上記のような顛末になるわけです。
弁護士に依頼すれば、民事であれば平日に裁判所へ行くこともなく、弁護士と裁判所の事務方が勝手に話を丸めます。
弁護士とは不定期に打ち合わせして、その度に手間賃を取られるだけで、美容室に通うより安いはずですし時間もかかりません。

ポイントは「前にも訴えた事あるんだぞ」ですね。民事で訴えた、訴えられたことがあれば、犯罪まがいの案件や借金の差し押さえのような案件でない限り、2度と訴えたりしませんて。
割が合わないですから。
上記の例も、10万、20万の支払いの話です。少額訴訟ですからね。
そんなカネで、訴えるゾ!て喚くボンボンに時間を取られたのが最大の被害です。

世の中には、やったことのない訴訟や、雇ったこともない弁護士の話をする人で溢れていますよね。ああいうのもエアプですかね。

1番カッコ悪いのが、やったこともないのに「訴えるぞ!」と喚いて、『訴えないと脅迫罪になりますよ』にビビって本当に訴える間抜けだとは思います。

ちなみに訴状を見れば訴訟経験者かどうかは分かるんだそうです。事務方に訂正されて素人丸出しかどうかで。ようするにテンプレになっていないということです。

そもそも金持ち喧嘩せず、ですからね。
妙な連中なら絡まれても、美容院に通うか、歯医者で保険適用外のセラミック歯を入れる程度のカネと時間を、使うだけで弁護士が守ってくれます。その余裕があって、自分が悪くないと思うなら
「どうぞ訴えてください、受けて立ちますよ」で良いと思います。

余裕がなければ、落とし所を探した方が良いです。金と時間が、無駄なので。